トップいいいいいいづなマガジン飯綱町地域おこし協力隊ってどんな人たち?(2)荒木淳也さん(2019年1月~)

飯綱町地域おこし協力隊ってどんな人たち?(2)荒木淳也さん(2019年1月~)

こんにちは。町民ライターのこまつはるなです。
謎に包まれた「地域おこし協力隊」に迫るシリーズの2回目。今回は荒木淳也さんをご紹介します。作業場として使っている旧牟礼西保育園でお話を伺いました。

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「『飯綱町に行く前は死んだような顔をしていたけど、明るくなった』と大学時代の先生や先輩に言われました(笑)。毎日決められた仕事だけをこなすのではなく、自分で考えながら活動することがおもしろいから、それが顔に出ているのかもしれません」

協力隊の活動について聞くと、そんな答えが返ってきました。なんか楽しそう!

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荒木さんの大学時代の制作風景

荒木淳也さんは、京都府福知山市生まれ。金沢工業大学大学院で建築を学んだ後、地元の京都で就職しました。そして2019年1月に飯綱町の地域おこし協力隊になりました。

荒木さんに与えられたミッションは「木工品制作、木育活動」。

 

ん?飯綱町で木工品制作ってあまり聞いたことがないのですが・・。

 

「飯綱町が、とても良い木工の機械を譲り受けたんです。でも地元の木工をやられている人はすでに同じような機械を持っていたり、やろうという人がこの町にはいなかったので、木工ができる人を協力隊として募集していたんです」

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譲り受けた機械で作業する荒木さん

そうなんですね。ということは木工制作が得意で協力隊に応募をしたんですか?

「いや、実はすべてタイミングで・・・」と、荒木さん。
前回の地域おこし協力隊紹介で、眞鍋さんもタイミングが重なって協力隊になったと言っていましたね。移住する人ってみんなタイミングなんでしょうかね。(前回の記事

荒木さんが飯綱町に初めてやって来たのは、2018年の秋。そのきっかけは、荒木さんの母校、金沢工業大学が千葉工業大学と協力して行なっている「いいづな町・地域創生プロジェクト」から始まった空き別荘の再活用プロジェクトという取り組みに参加するためでした。
そこで荒木さんは、偶然、飯綱町が地域おこし協力隊員を募集していることを知ります。ちょうど会社を辞めたばかりで、しかも飯綱町がとても気に入っていた荒木さんは、「これは縁だ! 」と応募することに。

念願叶って協力隊に採用された荒木さんでしたが、与えられたミッションの木工品制作については専門に習ったことはなかったそう。大学で木の素材を使ったオブジェなどは製作していたものの、仕事として木工を扱うことは初めてでした。そんな中、機械の使い方も一つひとつ覚え、今ではさまざまなものを作るようになりました。

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作業中の荒木さん

これまで作ったものの中には

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子育て支援センターの踏み台
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天狗の館BBQテーブルベンチ台

などがあります。

現在はまちの人たちからの依頼に応え、地域のコミュニティスペースZQ(ズク)の掲示板を作成したり、旧三水第二小学校の図工机の補修をしています。町民の皆さんが普段利用しているものも、荒木さんが作ったものかもしれませんね。

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現在補修中の図工机

地域おこし協力隊の任期は3年ですが、そのあとはどんな活動をする予定ですか?

「正直、木工品制作だけで仕事にしていくには技術も経験も不十分です。でも、木のものづくりはおもしろいので続けていきたいと思っています。そこで、何か良い仕組みが作れないかと考えています」

その仕組みとして荒木さんが考えているプランは、林業や木工の領域での6次産業化。ンンン、6次産業化って一体なんですか?

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「木工品を作ることだけに限定せず、木を切るところから始めて、その木材を加工して販売したり、木工教育を体験として提供したりするようなサイクルを作ることです」

なるほど。つまり生産・加工・販売などをすべて、地域の中で行うということですね。
具体的にはどんなことを計画しているんですか?

「飯綱町にはたくさんの山があります。山を健康な状態に保つために手入れをしながら、自然を楽しめる場所を作って子どもにサバイバル体験を提供したり、その過程で切った木で木工品制作をしたりと、あらゆることがサイクルに繋がっていく事業が展開できたらおもしろいのではないかと思っています」

おもしろそうですね。ワクワクするアイディアです。でもこのすべてを一人でやるのは大変そう。

「そうですね。全部の専門家になることは難しいですが、少なくとも自分が体験することが重要だと感じています。そのために、林業の現場に入って山の手入れを学んだり、サバイバル体験のインストラクター資格を取得しました。社会活動に関わるビジネスを勉強することも重要です」

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「これらのことを学ぶ中で、いろいろな分野の専門家の人たちとの出会いや地域のつながりが広がっています。一人ではできないことも、皆さんにお手伝いいただくことで可能になると思います」

未来に向けた準備は着々と進んでいているんですね。
飯綱で活動していく! と決めた荒木さんですが、飯綱に住んでみてどうですか?

「日常生活の中に四季を感じられるのがスゴいですね。当たり前にそこにある感じがいいなあと思います」

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人々の印象は?

「飯綱町の人たちは、皆さんすごく良くしてくれて、助けてくれます。いろいろなことを教えてくれるので、感謝しています。あとは食べ物とかもたくさん分けてくれます。これは僕が持っている性質かもしれないのですが、なぜか皆さん僕のことをとても心配してくれるんです(笑)」

なんか、わかる気がします(笑)。何かこちらが気をかけたくなるような、助けたくなるような雰囲気をまとった荒木さんです。今後、いろんな人を巻き込んで事業を展開していくには、ピッタリな性格かもしれませんね!

今後のご活躍を期待しています!

 

 

 

 

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