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トップライターKAORUさんいいづな女子会議〜Vol.2 まちの保健室「いいづな保健室」編 後半
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いいづな女子会議〜Vol.2 まちの保健室「いいづな保健室」編 後半

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保健室で、さまざまな人の悩みを聞くことが多い3人ですが、そのミッションをどのように受け止めているのでしょうか?

―――悩みを受け止めることはストレスになりませんか?

羽田さん 重い話はすっごく苦しい。でもカウンセラー仲間もいるし、対処することはできています。

池田さん 一人で聞いたら重いかもしれませんが、3人で聞くから、その分、重さを分け合うことができています。

羽田さん 守秘義務があるし、やたらに話せることではないから、保健室であったことは家族にも話しません。相談者が増えて、受け止めきれなくなると困るから、今の規模でちょうどいいのですが、「こういう場所があるよ」っていうのは知っていてもらいたい。一人で悩まないで遊びにおいでっていうことは、知らせていきたいです。

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唐木田さん ひとに喜んでいただけることは、自分の喜びでもありますからね。

―――これからの展望はどのようにお考えですか?

羽田さん 平成28年11月に「長野県子どもを性被害から守るための条例」※3が施行されました。私の所属している性教協長野サークル※4の仲間が検討委員会で強く要望した結果、その中に「性教育等の充実」っていう一文が入りました。県教育委員会や長野県将来世代応援県民会議※5でも「性教育を教えられるように教員に指導していこう」と動き出しているんです。
ここ以外にも、長野市の「川中島の保健室」、佐久市の「動く保健室」、松本市の「まちかど保健室」など、いろいろな「まちの保健室」があって仲間がいる。そして、そういうところを中心に、性教育を広めるためにボランティアで学校で授業をしたり、保護者や子どもに話をしようという取り組みがあるんです。(性の学びを広げるプロジェクト)

池田さん たくさんの人の中で性教育の話を聞きにくかったら、ここへ来て聞いてもらうということもできますよ。

羽田さん 将来の展望としては、ニーズに合った時間と場所で保健室を展開したいですね。悩んでいる子は多いと思いますから、中高生が来やすい時間に開けられたらいいなと思っています。
現役のときは、ゆっくり中学生の悩みを聞いてあげられませんでした。中学生はすごく忙しい。だから、部活の帰りにでもちょっと寄れる、話せるところがあったらいいなと思うんです。ただ、時間を固定すると自分たちが苦しくなっちゃうから、相談があったときに「いいよ。じゃあ5時から1時間だけね」ってすぐに場所を借りられたら、もっと柔軟に中高生の相談にのれるかもしれない。この活動がそういうふうに広がって、少しでも誰かの助けになれたらうれしいんです。
あとは、大人へのジェンダー教育です。女は男より下とか、お茶を出すのは女だとか、凝り固まった意識が未だにまかり通っています。ジェンダー教育を通して、そうじゃないんだということを話していきたい。変えるのは無理でも、違うのだ、という意識だけでも持ってもらいたい。

池田さん ジェンダー教育も含めて、性教育とは人権教育なんだと思います。子育ての仕方も昔と今では違うところがあるし、学習できる場は大事ですよね。これまでは「そういうものだ」と思ってやってきたことが、実は違っていた。そういうことを学習できる場所でありたいですね。

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羽田さん 前に町議会議員の石川信雄さんから、町議会で「庁舎の建設計画にユニバーサル的なデザインが求められます。LGBTなど人権の問題についてはどのようにお考えでしょうか」※6という質問をしたとお聞きして、「ナイス!」って思いました。「それって当たり前のことですよね」って。でも、小さいころから「男だからお勝手に入っちゃダメ」って言われて育った人には難しいかもしれませんね。それでも、理解してくれる人が増えてきてすごくうれしい。そのうち、赤いランドセルを背負った男の子が、普通に町中を歩く時代が来ると思いますよ。

池田さん 羽田先生は20年先を見据えていますよね(笑)。唐木田さんはほぼしゃべらないんだけど、大事なことをぽろっと言うんです。羽田先生も私も、唐木田さんに引っ張ってもらっているような感じです。

羽田さん そこがバランスいいところ。ここでは、来てくれるその人を大切にしているんです。大切にするためには、まずは聞かないと。

唐木田さん 私自身にとって、ここは勉強させていただく場でもあるのですが、それと同時にほっとするんです。先生にそう言ったら、「そういうほっとできる雰囲気が、ここには一番大事なんだよ」って言っていただきました。

羽田さん 研修で学んだことを、一方的に「勉強して!」って押し付けちゃうこともあるけれど。

池田さん 外で学んだ情報を還元してもらえるのはありがたいですよね。正しいことを知るって、とても大切。唐木田さんが「こんなのあったよ」って新聞記事を持ってきてくれたり。勤めているときは家庭と仕事で手一杯だったけど、今は地域のことを考える余裕ができました。

一緒に食事に行ったり、飲みに行ったり、とても仲良しなお三方。「自分の体のことをしっかり知って自己肯定感を持つこと。そして自分を好きになることがとても大事」と語ってくださいました。この町には、まちの保健室がある、と知っているだけでも心強いですよね。

<リンク>
いいづな保健室HP
※3 長野県子どもを性被害から守るための条例/保護者向けリーフレット
※4 一般社団法人“人間と性”教育研究協議会(性教協)
※5 長野県将来世代応援県民会議
※6 飯綱町議会平成30年6月定例会 石川信雄議員一般質問

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