トップライターサチヲさん「商店街のにぎわいを取り戻したい」店主たちの熱き想いを伝えます

「商店街のにぎわいを取り戻したい」店主たちの熱き想いを伝えます

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「福引会をやろう!」
6月11日の日曜日、丸為旅館のある栄町商店街で大福引会が行われました。私はスタッフ兼、出店者として、ちょこっと参加させていただきました。この福引会を企画したのは、商店街に店を構える店主たち。「ぜひ多くの方に商店街に足を運んでもらいたい!」という熱い思いを込めて3か月前から準備してきました。1か月前にはチラシや福引券を作成し、町内各所や商店に配布しました。ちなみにこのチラシや福引券は、商店街にデザイン事務所を構える地域おこし協力隊の中嶋真也さんのデザインです。

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商店街でお買い物をしたりお店へ顔を出したりすると福引券が1枚もらえ、3枚集めると一回福引ができるんです。私は生活圏が栄町なので、わりとすぐに3枚集められました。何よりこの福引券がとってもかわいいので、何枚でも集めたくなってしまうんですよね。 

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景品は、バイクと古着を扱う店を営む「宮本商店」の宮本武義さんのセレクト。

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アウトドア用品や、家電製品、虫かごやお菓子の詰め合わせBOXなど、スーパー豪華なラインナップです。 

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サービス精神旺盛な店主たちは、来てくれた全員の人に当たりを引いてほしい!といって、一番数の多い赤い玉が出た人には、ティッシュBOX5箱セットを用意していました。1箱じゃないんです、5箱丸々ですよ。大赤字大出血サービスすぎる…こんなのもう、参加しない方が損なイベントですって! 待ちに待った当日はあいにくのドシャドシャ雨で、準備も一苦労でした。しかも、昭和以来の開催なので、どれだけ人が来るのか予想できないものだから、スタッフ全員がソワソワしっぱなし。な〜んて店主たちの心配をよそに、イベント当日は、開始時刻の11時には、なんと20人以上の長蛇の列ができていました。

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商店にこんなにたくさんの人が集まることなんてお祭り以外で見たことがなかったので、感動する光景でした。大人から子どもまで、町内の顔なじみの方々がそろって訪れてくださいました。 

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驚いている間もなく、福引の景品はどんどんなくなっていき、大当たりもジャンジャン出て、午前中にはほぼ棚がスカスカになってしまうほどでした。福引会の隣では、コーヒーや焼き菓子、バルーンアートや綿あめなんかも販売していて(バルーンアートはなんと無料)、こちらも子どもたちに大好評でした。 

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たくさんの町民の方が来てくださり、福引会は大成功。帰っていくお客さんの顔を見て、「やってよかった」とスタッフ全員が心から思いました。

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この大福引会は、商店街に面した通りが道路拡張工事により通行止めになったために企画されました。交通の便が悪くなってしまえば、人は商店街へ出向かなくなってしまいます。福引大会にしたのも、お店へ足を運んでほしいという思いからでした。昔に比べて、お店の数は確かに減りました。ですが、昔から暖簾を掲げて営業を続けているお店、新しく営みを始めたお店が商店街にあります。今回の開催を経て、「栄町は活気があっていいねぇ」という声がありましたが、「そうではないんです」と三日月庵の黒柳秀幸さん。「この福引会は商店街の店主たちによる“悲鳴”なんだ」と言います。 

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商店街の声を届けたい、来てくれるお客さんのために何かしたい、寂しくなっていく商店街の賑わいを取り戻したい。強く熱い想いが形となって今回の福引会は開催されました。店主たちの持つエネルギーは、来てくれた人にしっかりと届いたのではないかと思います。

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便利になっていく世の中で、ついつい生活から遠ざかっていきがちな身近にある小さな商店たち。「人と人とが繋がってまちや地域は作られているのだということを忘れたくない」。今回の福引会に携わらせていただいて、そう感じました。商店街の明かりを絶やさぬよう、これからも店主たちの計画は続き、その想いは私たちのような若者に確かに受け継がれています。

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さて、店主たちが次に計画するのは、栄町商店街の伝統行事である“夏祭り”。開催は8月11日(金)です。皆さまお誘いあわせのうえ、栄町商店街の店主たちにぜひ会いに来てください!

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