これまで花摘み編、摘果編、葉摘み編とお届けしてきました。
これらの主だった作業のほかにも、土壌づくりのための施肥(肥料をまくこと)や定期的な防除(消毒をすること)、草刈、水不足の時には潅水(かんすい・畑に水をやること)などなど、やることはもり沢山。ひとつずつこなしていき、手間暇かけて育ててきたりんご。ついに収穫編です!
タイトルは「秋・収穫編」としましたが、厳密にいうと夏から採れる早生種(わせ)、初秋にとれる中生(ちゅうせい)種など、りんごといっても様々な種類があり、収穫時期も異なります。ちなみに有名なふじは晩生(ばんせい)種とされており、最も収穫が遅い時期のりんごなのです。当農園で育てているりんごの収穫時期を参考に表にしてみました。
表の通り、りんごのシーズンは夏の終わりから冬直前まで、とても長いシーズンにわたって楽しめる果物です。前置きが長くなりましたが、りんごたちがどうやって収穫されて皆様へお届けされているのか、ご紹介します。
Step 1 : 収穫
高所作業車やはしごを使って高いところにあるものもひとつずつ収穫します。
はさみ等は使いません。親指と中指でりんごを持ち、人差し指で果柄(かへい・枝とりんごの間の部分)をおさえて傾けるだけ。完熟しているものは、力を全く加えずともぽろっととれちゃいます!
かごの中に入れるときは、放り入れたりしないように注意。ぶつかった打撲の跡、枝の刺し傷がつくと、商品価値が下がってしまいます。
採ったら丸かじりで味をチェック。同じ品種でも、ほ場や樹によって食味が若干変ちがうため、味見も大事な収穫作業の一環です。
採り終わったら、選別作業に入ります。これも出荷の内でとても大事な仕事。
収穫した畑で選別をされる方もいますが、当園は軽トラに乗せて自宅倉庫へ持ち帰ります。
Step 2 : 選果
りんご外観の確認です。目視でひとつずつ、傷、完熟具合、大きさ等をチェックしていきます。その後の梱包作業が楽になるよう、細かく選別しています。
Step 3 : 梱包
販売先・お客様からの注文形態に応じて、梱包の仕方は実に様々。
今回ご紹介するのは、個人で購入される場合の一般的な梱包方法です。
自動車を作る会社でもそれぞれ経営理念・製品性能が違うように、りんご農家によって経営理念や育てている品種が違います。飯綱町の天然記念物として指定される「高坂りんご」や、珍しい海外品種を育てている農家もたくさんありますよ。
りんごは幸いにして、夏から始まり春先まで楽しめる日持ちする果物。ぜひ飯綱町で、あなたのお気に入りの逸品を見つけてみてください!
※今回ご紹介しているのはあくまでも当農園での様子です。農園ごとやり方は少しずつ違いますので、あくまでご参考程度にご覧いただけますと幸いです。