いいづなフューチャースクールは、長野県北部高校で行われている地域授業の中で、株式会社の仕組みを学ぶ「起業体験スクール」を行っています。今年も9月から12月にかけて全7回の授業を行いました。 体験した生徒さんたちは「農業と起業」というテーマで受講する2年生で、今回は計17名の参加となりました!
今年の起業テーマは、飯綱町の主要な農産物であるりんごを活用した商品・サービスの販売。1チーム5〜6名で3チーム、それぞれ模擬会社を設立、事業計画を立てて投資家の出資のためのプレゼンテーションを実施して、その内容に基づいて商品開発から販売、そして決算書類の作成、株主総会までを行いました!
最初の第1回、第2回の授業では、ビジネスを行うための基礎知識と株式についてを学び、学んだ内容を元に各チーム事業の内容・計画づくりまでを行いました。
ビジネスを行うための基礎知識としては、「市場調査の大切さや、企業活動に必要な費用について、事業計画の必要性や目的」について学び、株式については、「株式会社の役割や目的、仕組み、メリット・リスクなど」について学びました。
事業の内容・計画づくりは、出店場所の状況や客数、出店する時期などを考慮して「どんな商品だと買ってもらえるのか?」「ターゲットはどんな人か?」、また「資金に対していくらくで何人の顧客に売るのか?」などを検討し、チーム内で社長、会計などそれぞれの役割分担もチームで話し合いながら決めました。
第3回〜第5回の授業では、事業計画の発表をし、投資を受けて株式会社の設立、そして具体的に商品・サービスの企画、開発、出店に向けての準備などを行いました。商品・サービスの企画段階では、実際に商品の生産や企画を行なっている方をゲストでお呼びし、プロの視点からのフィードバックも貰いながら企画内容をブラッシュアップしていきました!
商品開発も慣れない作業に苦戦しながらも各チーム、出店に向けてなんとかかたちにしていきました!
第6回はいよいよ飯綱町の直売所「いいづなマルシェむーちゃん」で出店です。各チーム、商品だけでなく陳列の仕方やPOPなども工夫し、販売に熱が入ります!
当日は晴天に恵まれ、お客様の来店も多く、生徒たちの一生懸命な接客も効果があったおかげか、全チームほぼほぼ午前中で売り切れとなりました!
予定数より多く販売したチームもありましたが、果たして利益はどのくらいになったのでしょうか...
最終回の第7回の授業は、決算書類の作成と株主総会を行いました。授業の前半は、決算書類を作成するにあたって必要な知識「決算と監査」について、また株主総会の必要性について学び、各チームこれまでの振り返りをしながら株式総会に向けての準備をしました。
後半はいよいよ株主総会です。各チーム、社長が代表で開会宣言、事業報告、決算の報告・承認、解散の決議・閉会宣言までを行いました。途中株主からの厳しい質問にもしっかりと答え、チーム全体で今回の授業を通して学んだことを発表し、終了となりました。
3チームの中で一番多く商品を販売したのに赤字となってしまったチームや、販売最初から好評ですぐに売りきれてしまったのに、試作段階の材料費の使いすぎで利益が少なかったチームなど、模擬会社の活動報告は色々ありました。
表面的な数字の結果では上手くいかなったとしても、やってみてわかること、試行錯誤することの大切さなど、ビジネスや仕事に取り組む際に大切なことについて気づき・学びがあったのではないでしょうか。今回の起業体験が、生徒の皆さんのこれからの学生生活や、社会人になった時に、少しでも役に立つことを願っています!