起業体験を通して、株式会社の仕組みを学び、仕事のやりがい、意義、社会との繋がり、自分の将来のキャリアを考えていく起業体験スクール。
この起業体験スクールのすごいところは、参加費¥1,000がそのまま模擬の自己出資金となっていて、実際のお金で外部から投資を受け(!)、模擬的に会社の立ち上げから利益分配まで体験できること。
今回は、10/29(日)に飯綱町で行われた「りんごの里まつり」に出店するための会社を立上げ、中学生・高校生だけでお店を出し、「自分達だけでお店のお金を稼ぐ体験」から、会社が儲けるための仕組みや仕事の意義について学び、考えました。
▼全4日間のスケジュールはこんな感じです。
▼全4日間をまとめた動画があるので、まずはご覧ください。
この動画だけでは伝えきれない大変なこともたくさんありました。
■DAY1
まず1日目は「株式って何?」、「会社はどうやってお金をやりくりするの?」ということを学びながら、お金を儲けることを体験し、無事終了。
で、大変なのはここからです。
■DAY2
なんと2日目でいきなり(でもないですが)町役場の方や実際のビジネスマンに対して自分達のビジネスプランを発表…!
審査員には外部から㈱八十二銀行の方や、㈶長野経済研究所 の方、役場の産業振興課の方など、色々な方に加わっていただきました。
審査員のアドバイスは丁寧ですが、さすが金融のプロ。厳しい指摘も多く、どちらの会社もきちんと利益を見込んだビジネスプランが出来上がりました。
そして審査員のみなさんからアドバイスを受けながら2つの株式会社「巻き物屋」と「ワクハルカンパニー」が誕生しました!
■商品試作開発(1)
ビジネスプランが承認されたら、商品開発を行います。
りんごの里祭りでの出店までの間で各会社の中高生メンバーは町のお祭りで販売する、飯綱町の産品を使った商品の試作品作りに励みました。
味、食感、見映え、レシピ、材料の価格、作り方など、チェックすることは沢山。でも、みんな楽しみながら、自分のアイデアを形にして、試食した人たちの評価をもらいました。
■商品試作開発(2)
「ワクハルカンパニー」の商品は飯綱町の産品を使った商品。
現時点での課題は、商品の生産効率と品質のバランスをとることです。本番も迫る中、非常にシビアな決断を余儀なくされています…!
■商品試作開発(3)
度重なる試作品作りの結果、「ワクハルカンパニー」はこの日ようやく商品レシピが決定!
この日は「こども食堂」のボランティアのみなさんからおいしい夜食(ごはん、ハンバーグ、ミネストローネ)の差し入れも。「こども食堂」のみなさん、ご馳走様でした!「地元に愛される企業」に近づいていっていますね。
■商品試作開発(4)
この日は「巻物屋」と「ワクハルカンパニー」の中高生メンバーがお祭り当日に使用する器具を使って、調理時間もはかり、より本番を想定した試作作りを行いました。
■DAY3
プログラム3日目はついに大本番のりんごの里祭りでの出店です!
「巻き物屋」はいいづな初上陸の「はし巻き」、「ワクハルカンパニー」は飯綱のリンゴを使った「IIZUNAフラペチーノ」を販売しました。
メンバーの頑張りとお客様の皆様のご協力で商品は完売!自分達の予想以上の数量を作って売り上げたメンバーの表情は、みんな笑顔で、満足そうでした。ご協力いただいた地元の皆様、本当にありがとうございました。
中高生メンバーからは「コミュニケーション力が鍛えられた。売る側は大変だけど達成感がすごく高い!」という声が上がりました。
最終日は、現職の町内在住の税理士さんと一緒に決算報告書を作って、株主総会を開きます。果たして2つの模擬株式会社は、受けた投資の配当は出せるのでしょうか…?
■DAY4
最終日の4日目は、りんごの里まつりでの売上金と今までのコストなどを精算して、決算報告書を作成。投資してくれた株主への説明責任を果たすべく株主総会に挑みました。
決算の結果は、両株式会社ともに黒字!満足気な表情で両会社の解散を宣言するメンバーを見ることができました。
最後の振り返りでは、「起業、株式、お金の管理など未知のものに対する負のイメージが、やっていくうちに現実的になっていき、“出来るんじゃないか”と思えるようになった」、「仲間とのコミュニケーションからアイディアが生まれていく経験は今後の力になっていくと実感した」など、今回の体験スクールを通して学んだこと、感じたこと、自分の将来の夢を皆で共有して、「働く」ということについて理解を深めました。