飯綱東高原のロケーションを生かしたイベントや企画を発信し、
多くの人に足を運んでもらいたいですね。
温泉施設「天狗の館」やキャンプ場の運営、別荘管理など、飯綱東高原の各施設の指定管理を町から受託しているオーガニックリゾート株式会社。リーダー職を務める丸山修生さんは積極的な企画やイベントを通じ、飯綱東高原の魅力を発信している。
心を込めた別荘管理
「飯綱東高原の魅力はロケーション。このふたつとない自然豊かな場所を預かっている以上は責任をもって手入れをしなければいけないし、お客さんには楽しんで帰ってもらえるよう努力しています」
こう話す丸山さんは、オーガニックリゾートで働いて13年。かつてはプロスノーボーダーとして国内外を巡り、地元で山に携わる仕事に就きたい思いから、いいづなリゾートスキー場での勤務を経て、現在に至っている。
「別荘のお客さんは、いつ別荘を利用されるかわからないので、常にエリア内を巡回して草刈りや倒木整備をしているほか、水道管修理や敷地内の樹木の伐採など個別の要望にも応じています。当初、この仕事は誰にも見てもらえていないのではないかと思っていましたが、仕事をきちんと仕上げたら、お客さんが別荘に来るたびに菓子折りをもってきてくれたり『いつもありがとう』と声をかけてくれるようになりました。それがすごくうれしくて。自分の取り組み方次第で周囲も変わり、やった分だけちゃんと自分に返ってくるのだと気付き、今はその気持ちを大切に、施設や別荘を管理しています」
町全体で東高原の魅力発信
現在は志をともにする頼れる仲間に囲まれ、管理業務のリーダーとして活躍する丸山さん。特にここ数年は、飯綱東高原の魅力を発信する企画を積極的に提案している。そのひとつが、贅沢なキャンプとして近年流行中のグランピングだ。リゾートホテルなどが運営する高級感溢れるグランピングもあるが、丸山さんは飯綱東高原の自然と地形を生かしたグランピングができると考え、昨年開始。すぐに評判が広がり、シーズン中は常に予約でいっぱいになった。そこで、今年はさらに7サイトを増設した。
また、6月には町内外の仲間の手を借り、キャンドルの灯りでキャンプ場を照らすマーケットイベント「キャンドルナイトマーケット」も開催。今後は恒例イベント化していける可能性を感じたという。
「町民みんなのものである飯綱東高原でこういった大きな施設の管理を任されている以上、これからも町のいろいろな人の力を借りながらイベントを作り、もっと多くの人にここに足を運んでもらいたいですね。地元の人でも、これだけのキャンプ場があることを知らない人もいるでしょう。でも、これは飯綱町の武器。もっと世間に発信すべき魅力が溢れています。だから、今後も行政や観光協会とも連携し、町全体と絡みながら新しいことを発信していきたいですね」
PROFILE
飯綱町牟礼出身。1979年生まれ。高校卒業後、プロスノーボーダーとして、国内のほか、カナダやニュージーランド、アメリカなどを渡っていたが、結婚を機に就職を考えるように。いいづなリゾートスキー場での圧雪などの仕事を経て、通年働けるオーガニックリゾート株式会社に入社。長野市在住。高校1年と中学1年の息子がいる。