音楽を通じて、どんな形でもいいから
飯綱町に貢献できたらうれしいです。
ヒップホップグループ「THE BLACKISH」のMCとして活躍し、長野県内外でライブ活動を行う「SEEMA」こと寺島大樹さん。年々増す飯綱町への愛着を大切に、音楽を通じた地元への貢献を考えている。
出会いが多い音楽の魅力
17歳の頃、小学校時代の同級生に紹介された日本語ラップの突き刺さる歌詞に衝撃を受け、ファッションとしての格好よさも相まってヒップホップにはまった寺島さん。ターンテーブルを購入して見よう見まねで使い方を覚え、リリック(歌詞)を書いて録音し、少しずつMC SEEMAとして活動を始めた。
「初ライブが20歳の時。昔から音楽をやっている人たちのパーティーを手伝いながら、歌える場所と知り合いを増やしていきました」
グループでの活動を経てしばらくはソロ活動をしていたが、2009年、尊敬する先輩DJ、HIROKAZ氏への作曲依頼を機に2人組ヒップホップグループ「THE BLACKISH」を結成。以来、県内外でライブを展開する。
「音楽によって普段は出会えないいろいろな人と知り合えたことが本当にありがたいですし、CDを作ったことで知らない人が自分を知ってくれるのもうれしい。今回のこの取材も本当にうれしいですね」
音楽を通じた地元貢献を
「ヒップホップは地元を大事にする文化なので、今はめちゃくちゃ飯綱町を“レペゼン(※)”して歌っている気持ちです。年を追うごとに地元への愛着が増し、いい町だと感じています」
2014年には、飯綱町出身のレゲエ・ディージェイ、APPLE EYE氏(前号掲載)とのコラボ曲『MY DREAM』も発表し、2015年にリリースしたセカンドアルバム『time』のデザインは「AFTERS STORE」の松本直大さん(p62)が制作。飯綱町出身者とのつながりも多い。
「前号を見ても飯綱町にはいろいろな人がいることがわかるし、この本の発行自体もすごく面白い取り組みです。なので、そんな人たちと何か面白いことができたらいいですね。音楽面であれば、前号のAPPLE EYEの記事にもあったように、飯綱町の曲作りも面白そうです。地元の人しかわからないようなローカルな内容を歌詞に乗せて(笑)。もし今後、町でイベント出演に声をかけられたらぜひ参加したいですし、音楽を通じ、どんな形でもいいから飯綱町や長野に貢献することがこれからの目標です」
PROFILE
長野市出身、5歳の時に飯綱町福井団地に移住。1980年生まれ。17歳からヒップホップに熱中し、苗字の「島」から「SEEMA」を名乗るように。2009年「THE BLACKISH」結成。2011年、1stアルバム『NIGHT RIDER』を全国発売。2012にiTunes配信『FURIMAKU EP Single』リリース。2015年2ndアルバム『time』発売。2017年、結婚を機に長野市に新居を構える。