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049 小布施QUEST 施設長 田沢 豊さん

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突き詰めてきたスノーボードの魅力を発信し、
飯綱町でもウィンタースポーツを盛り上げたい。

小布施町にあるスキー、スノーボードのジャンプ練習施設「小布施QUEST」。季節や天候を問わず利用でき、一年を通じて全国から多くの人が集まっている。その施設管理をしつつ、全国の系列施設の立ち上げも担う田沢豊さん。広い活動を通じ、ウィンタースポーツの魅力を伝えている。

ムービーの世界で活躍

 雪上感覚で滑ることができ、エアマット上で安全にジャンプを楽しめる小布施町のスキー、スノーボードジャンプ練習施設「小布施QUEST」。常駐のプロライダーからは無料でアドバイスも受けられ、県内外から多くのスキーヤーやスノーボーダーが集まっている。
 この施設で設立当初から施設長を務める田沢さん。昔からスキー競技のスラロームをやっていたが、中学生の時にジャンプや回転、人工物の上でのスライドなど多彩な表現ができるスノーボードと出合い、自由度の高さに夢中になった。そして23歳でスポンサーが付き、プロスノーボーダーに。主に国内大手のスノーボードムービープロダクション「ファーストチルドレン」の映像に出演し、毎月専門誌にも掲載され、スポンサーが増えていったという。

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ジャンプ台の正面に飯縄山を望む「小布施QUEST」。初心者から上級者までの3レーンがあり、滑走部のマットには滑りやすいブラシを採用。着地部分は斜度のついたエアマットを敷き、自分のジャンプをその場で確認できるモニターも設置されている。

恩返しの思いで施設長に

 分岐点が訪れたのは30歳の時。長男が誕生し、安定した職業への転身を考えている時に「ファーストチルドレン」の社長が現在の練習施設を立ち上げると聞き、自ら施設長をやりたいと名乗り出た。
 「やはり、今まで突き詰めてきたスノーボードからほかの職業への転身は考えられず、恩返しの意味も含め、スノーボードをさらに発展させていきたいと思いました」
 こうして2010年に施設がオープン。全国2番目の練習施設であり、ムービー制作によるプロモーションにも力を入れていたため、九州からも人が訪れたという。
 「こんなふうに、ウィンタースポーツはいろいろな人と知り合えるのが魅力。この施設にも全国から人が訪れ、ここで仲間ができたという声も多く聞かれます」
 今は施設管理だけでなく全国の系列施設の立ち上げを任され、各地を飛び回る田沢さん。
 「数カ月かけ立ち上げた施設にお客さんが入った瞬間は、アドレナリンが出てやりがいも大きいですね」
 こうした活動を通じ、ウィンタースポーツをもっと盛り上げることが田沢さんの希望だ。地元、飯綱町でも、いいづなリゾートスキー場を中心に盛り上げていきたいと話す。
 「毎冬、パークプロデューサーの岩村和彦(前号掲載)と、いいづなリゾートスキー場のパークを作っています。やはり、慣れ親しんだスキー場には発展してほしい、なくなってほしくないという思いです」
 純粋にウィンタースポーツを愛し、その楽しさを伝えるために前進する田沢さん。そのぶれない姿勢は、きっと飯綱町の冬の魅力発信の活力につながっていく。

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滑りやすくするために水をまき、一人ひとりにアドバイスも送る田沢さん。幼児から60歳代までの利用者がおり、「特に子どもの上達はやりがい」と話す。「自然豊かな飯綱町で育ったからこそ今の仕事に就けています。町の子どもたちにも将来は多様な仕事で活躍してほしいですね」

PROFILE

飯綱町福井出身、長野市在住。1979年生まれ。23歳でプロスノーボーダーとなり、ムービープロダクション「ファーストチルドレン」所属。国内外の山を滑る。2010年「小布施KINGS」の立ち上げに携わり、施設長に。2013年「KINGS」のフランチャイズから独立して「小布施QUEST」設立。現在は全国の「QUEST」系列施設立ち上げにも携わる。

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