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IIZUNA 100 PROFESSIONAL PEOPLE

033&034 エアプランツ栽培「mizukazehikari」・左官業 石坂洋介さん・久美さん

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飯綱町でもエアプランツに興味をもつ人とつながり、
面白い取り組みができればいいですね。

土がなくても育ち、手で触れられる不思議な植物・エアプランツに魅了され、 本業の左官業をやりつつ、ハウスでの栽培を始めた石坂洋介さん。 今年から妻の久美さんと屋号「mizukazehikari」を立ち上げ、 出店・販売活動をスタートした。

収集から栽培、販売へ

 土を必要とせず、葉から空気中の水分を吸収し成長するエアプランツ。近年はインテリアとしても人気が高い。そんなエアプランツに魅了され、収集を始めた石坂さん。
 「まずはとにかくインターネットで育て方を調べました。一般的な植物と違って水のあげ方が独特で、人によって育て方も少しずつ違うため、手探りでいろいろ試しました」
 コツさえ覚えれば難しくないものの、最初は枯らすこともあった。
 「自分のなかで手応えを感じられる方法にたどり着くまで2年ほどかかりました。植物はよく見てあげるしかなく、特にエアプランツは成長が遅いのですが、日々気にかけていると些細な成長に気付いたり、植物の状態がわかるようになってきましたね。今は順調で、花が咲いて子株を出し、増えていくのが楽しいです」

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5年ほど前にホームセンターで見かけたことからエアプランツに興味をもち、現在は100種類以上を栽培している石坂さん。中南米が原産のエアプランツの仕入れ先もインターネットを駆使して開拓し、海外の生産業者や採取業者からの輸入者と交渉して取引をしている。「今後は海外の専門業者から直接仕入れられるようにしたいですね。また、ホームページも作り、イベント出店で興味をもった人に詳しく知ってもらえる形を作りたいです」

今後はイベント出店に注力

 今年からイベント出店も開始。飯綱町に友人が多い縁もあり、6月には飯綱東高原で行われた「キャンドルナイトマーケット」にも出展した。だが、認知度の低さからか、なかなか購入に至らなかったという。
 「興味をもってくれる人もいましたが、その先が難しい。育て方は独特のクセがあるので楽ではないものの、一回、解釈できればそう難しくはありません。ただ、インテリアとしての飾り方の提案は課題ですね」
 今は岩や木に着生するエアプランツの自然環境をイメージし、拾ってきた流木と組み合わせたオブジェを作っているが、今後はそうした工夫に加え、さらにイベント出店に力を入れて人との関わりも深め、飾り方も提案していきたいと話す。
 「飯綱町の人からはいつも、地域のつながりの強さや町おこしに向かう結びつきを感じます。そこで、僕は自分から積極的に話しかけるタイプではないのですが、飯綱町でもエアプランツに興味をもってくれる人とつながり、喫茶店や美容院に置かせてもらうなど、なにか面白い取り組みができればいいですね」
 そして、現在は左官業が本職ながら、いつかは栽培家を専業に、と望む石坂さん。
 「そのためにも、まずは知ってもらうこと。そこからですね」

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本業としては両親と左官を行う石坂さん。新築した自宅の壁も自ら塗った。「昔から継げと言われたことはなかったのですが、家業を手伝ううちに自然と仕事にしていました。左官のやり方は特に教えてもらったわけではなく『見て覚えろ』でしたが(笑)」
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屋号の「mizukazehikari」はエアプランツに必要不可欠な「水・風・光」が由来。

PROFILE

洋介さんは長野市鬼無里出身・長野市上野在住。1979年生まれ。左官職人。両親と長野の物件を中心に左官を行いながら、約5年前からエアプランツ栽培を開始。久美さんは長野市出身、1982年生まれ。一般企業で働きながら、洋介さんのエアプランツ栽培をサポートしている。

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