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IIZUNA 100 PROFESSIONAL PEOPLE

100 子育て支援センター保育士 横田陽一さん

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自分の育った環境でやりがいを感じながら
働けることは幸せだと思っています。

福祉に興味を抱き、大学で福祉分野を学びつつ保育士資格を取得した横田陽一さん。卒業後は人に関わる仕事を経て飯綱町で保育士として就職し、現在は子育て支援センターで地域の親子を支援している。

母子の成長を見守る仕事

 保育士と言えば、以前は「保母さん」と呼ばれ、女性の仕事というイメージが強いが、近年は男性保育士も増加傾向にある。横田さんもそのひとりだ。  現在の勤務は子育て支援センター。生後6カ月から入園前の子どもと家族を対象に、町民会館で親子活動を支援している。普段は子どもとおもちゃで遊んだり、母親たちから子育ての話を聞くことが多いが、取材日はちょうどイベント開催日。町外から講師を招き、普段のセンターではできない親子の遊びを行っていた。  「こうした親子とのふれあいを通じ、お子さんがだんだん成長してできることが増え、同時にお母さんたちも成長されているのを感じられるのはやりがいがありますね」 こう話す横田さん。支援では常に母親がどうしたいかを考え、話に耳を傾けるという。  「お母さんたちは子どもの成長に不安を抱えている人もいて、まずは話を聞いてもらいたい思いがあると思うので、アドバイスよりも、とにかく聞くことを心がけています。そうすることで、ここに来る時は少しでもお母さんたちの不安を和らげたらと思っています」

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「やはり男性保育士は力が強いので、抱っこが高くなったりと、女性保育士とはまた違う遊び方や関わりができます」と横田さん。母親たちとは保育以外にも、おいしい飲食店の情報交換などもできて楽しいという。

気軽な居場所づくりを

 高校生の頃、姉が老人福祉施設で働いていたことから福祉に興味をもち、県外の福祉系大学に進学した横田さん。卒業と同時に飯綱町に帰郷し、知的障がい者施設で生活支援員として働き、学習塾の管理業に転職。しかし、夜が遅く生活が不規則だったことから、地元で働け、在学中に取得した保育士資格を生かせる現在の仕事に転職した。りんごっ子保育園で3年間の勤務を経て、子育て支援センターでは2017年から働いている。  「振り返ると、今までずっと人と関わる仕事をしてきたやりがいがありますが、自分の育った環境で、昔も振り返りながら働けている今は幸せだと思っています。それに、飯綱町は『日本一女性が住みたくなる町」を目標に掲げているので、こういう子育ての場所があるのも、とてもいいことだと思いますね」  そのためにも、支援センターを多くの人に活用してほしいと話す。  「女性が住みやすくなればお子さんも住みやすくなり、皆が住みやすい、やさしい町になると思っています。そこで気軽に足を運んでいただき、お子さんが遊べる場として、お母さんたちの居場所をつくってもらえたらうれしいです」

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子育て支援センターは利用に際して予約などは不要で、年齢対象の子どもであれば自由に来て使うことができる。こうした講師を招くイベントのほか、社協と連携して老人ホームを訪問するなどの企画も行っている。

PROFILE

飯綱町福井団地出身・在住、1983年生まれ。2002年に長野県外の福祉系大学に進学。在学中に保育士資格取得。2006年卒業して帰郷し、障がい者施設で生活支援員として2年間勤務。その後、中学生の学習塾の管理を行う一般企業に就職。2013年、飯綱町に保育士として入職。りんごっ子保育園で3年間勤務し、2017年より現職。

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