英会話やスナック勤務、飯綱権現太鼓を通じて、
これからもっと町の魅力を知っていきたい。
ワーキングホリデーをきっかけに13年間イギリスで暮らし、2017年に飯綱町に帰郷した小松春菜さん。英語塾での英語講師や大人向けの英会話レッスン、スナックでのアルバイトなどを通じ、町で暮らす楽しさを感じつつある。
在英13年の英会話指導
21歳の時にワーキングホリデーで渡英し、もともと吹奏楽でクラリネットを吹いていたことから、人づてで小学校のコンサートや夜のジャズクラブでの演奏を始めた小松さん。次第にレッスンも受けもつようになり、仕事として確立していった。同時期に和太鼓も始め、バンドでのライブ活動も展開。充実した13年間のロンドン生活を経て、2017年に飯綱町に帰郷した。
「家庭の事情で帰国しましたが、日本の文化が好きなのでそろそろ帰ってもいいとも思いました。多少の未練はありましたが、いざとなればいつでも戻れるし、まずはこの町に住もうと決めたので、今は飯綱町をもっと知りたいと思っています」
仕事は町内で英語指導を行う学習塾「いいづなの学び舎」を母に勧められたことから、求人募集をしていなかったものの飛び込みで講師に応募。ちょうど2017年3月に長野市に開校したばかりの小学生向け英語専門塾の講師が不足していたことから、就職が決まった。
「私は発音指導が主ですが、自分も生徒も楽しむことを大切にしています。無理して努力するとつらくなるので、楽しく学ぶ時間を作ることで上達し、もっと覚えたい気持ちが芽生えたらいいですね。これは音楽の指導も一緒。とはいえ、学ぶことと楽しさを結び付けるのは難しく、私も勉強中です」
多様性を認める町へ
一方、プライベートでは同級生に連れられて町内の「スナックMAMI」に行き、昭和歌謡が好きで以前からスナックで働きたかったことから、同店でアルバイトを開始。その縁で、ママやその知人に大人向けの英語レッスンを行うようになった。さらに飯綱町で近年途絶えていた「飯綱権現太鼓」を復活させようと取り組んでいたママの影響で、小松さんも練習に参加している。
こんな風に多様な働き方を楽しむ小松さん。飯綱町に期待するのは、多様性を大切にした暮らしだ。
「ロンドンはいろいろな国や文化をもった人が住み、差別をしないダイバーシティー(多様性)が重要でした。多くの時代の流れは都会から始まりますが、田舎でそれが実現できたらと思っています。そんな町になったら楽しいですね」
PROFILE
飯綱町福井団地出身・在住、1983年生まれ。短期大学を卒業後、フリーターを経て、ワーキングホリデーのために21歳で渡英。当初は日本食レストランで働いていたが、得意だったクラリネットの演奏やレッスンで生計を立てるように。バンド活動や和太鼓の演奏も展開した。2017年帰国。同年より「いいづなの学び舎」の小学生向け英語専門塾「WINGSキッズアカデミー」講師に。町内の「スナックMAMI」でのアルバイトも始め、飯綱権現太鼓の仲間にも参加。