自分がもっているリソースを
飯綱町に還元していくことが将来の目標です。
学生の創造性を育み、実践的な学びからクリエイティブのプロを輩出している長野美術専門学校。教務を担当する小林駿さんは、父である小林勝彦校長先生のように、将来は地元、飯綱町で自分の力を生かしたいと考えている。
独創的な教育に惹かれ
長野市にある「長野美術専門学校(美専)」。2015年から同校で働く小林さんは、大学で映像理論を学び、卒業後は映像業界への就職の難しさから飲食チェーンに就職。しかし、体調を崩して仕事を辞めたところ、父である同校の校長・小林勝彦先生に誘われる形で就職を決めた。総務職を経て、2017年度からは教壇にも立っている。
「前々から美専の話を聞いていたので面白そうな学校だと思っていましたが、実際に働くと、教育機関ながら授業を学内に収めず、クリエイティブワークの価値を社会に発信する起点になろうとしているところが非常に面白いと感じました」
そのひとつが、社学連携の授業だ。実際に企業をクライアントとして迎え、学生がクリエイティブワークで企業の課題を解決するもので、今までにパッケージや風呂敷などを学生がデザインした。小林さんは直接授業に関わってはいないものの、同じように実際に現場で通用するスキルを学生が養えるよう、主体的に育む環境を整えているという。
自分の力を町で役立てたい
就職のために帰ってきた飯綱町だが、今は改めて自然が多く穏やかな環境が自分のベースになっていると感じている小林さん。そんな町の魅力をもっと発信するためにも、今後は自分の力を役立てられたら、と話す。
「当校のWEBサイトの主な運営に携わっています。そうした自分のリソースを町に還元していくことが最終目標です」
2018年には飯綱町で統合した2校の小学校の新校章の原案を、グラフィックデザイナーである父がデザイン面で整えた。それこそが、まさに目指す形だという。
「私はデザインはできませんが、例えばサイト運営の経験を生かし、WEBサイト中心の業務展開を考えている事業者の皆さんの助けとなるような情報デザインや企画を提案できたらなと思います。スキル的にはまだまだ未熟なところがあるので、今後もっと経験を重ねる必要はありますが、町内でそんな力を求めている人がいたらぜひ微力を尽くし、町に恩返ししていけたらうれしいです」
PROFILE
飯綱町野村上出身・在住、1988年生まれ。都内の大学で映像理論を勉強。2012年卒業し、全国展開する飲食チェーンに就職。都内と栃木県で3年間勤務。2015年退職し、長野美術専門学校に就職。総務補佐として働き、情報デザインなどさまざまな資格を取得。WEBサイトの更新も担当。2017年からは教務として教材の選定や管理を行うほか、授業も受けもっている。