飯綱町で働く格好いい先輩たちのように地域に根ざし、
どんなニーズにも応えられる会社にしていきたい。
中学生の頃から家業の大工仕事を手伝い、20代には積極的に町の消防団や青年団に入団したことで仲間が増えた大塚章吾さん。先輩たちに刺激を受け、いずれ会社を継ぐ身として、さまざまな経験を重ねている。
町の仲間の集いが楽しい
物心つく前から現場に遊びに行き、将来は祖父が創業した大塚工務店を継ぎたいと話していたという大塚さん。中学3年の時に不登校を経験したことから家業の大工仕事を手伝い始め、18歳の時には将来の後継を見据えて修業をしようと上京。これがひとつの転機になった。
「解体業やリフォーム業を経験したんですが、昔はおとなしかった性格が変わり、かなり活発なタイプになりました」
25歳の時に社長である父に「家業を手伝ってほしい」と言われて帰郷し、父がかつて地区の消防団に入って仲間が増えたと聞いたことから、大塚さんも父の友人に誘われて入団。さらに消防仲間の誘いで町の青年団に入り、町の商工会や長野県建設労連にも参加した。
「いろいろな役員も経験し、すごく勉強させてもらいました。最近では『25会』という町の飲み会の仲間にも入り、町内の気の合う先輩たちが立ち上げた『わくわくドキドキネットワーク』にも入れてもらえる話になっています。仲間が増えて面白いし、飯綱町は皆すごく元気があるんですよ。一緒にいて、何をやるのも楽しいですね」
地元密着の会社が目標
仕事では現在、リフォームを中心に施工。心がけているのは養生や掃除を徹底し、顧客目線を大切にすることだ。
「リフォームはお客さんが家に住みながら行うので、風呂の入れ替えでは入浴ができない期間が出ないように努力したりと、少しでも不具合がないように考えています。大工仕事は大好きですし、お客さんも喜んでくれるうえに、いつまでも形として残ります。家のことは気軽な気持ちで依頼するものではないので、その仕事に携われるのが楽しいですね」
今は長野市での下請け仕事が多いが、ゆくゆくは元請けとして飯綱町での仕事を増やしていきたいと考えている。 「町の仲間のつながりができ、地元で仕事をしている先輩たちが格好いいので、地元で頼られる業者になりたいと思っています。だから、今回この本に掲載されるのもすごくありがたいですね」
そのためにも、会社の発展を見据え、現在は二級建築士資格の取得を目指して勉強中。
「飯綱町でどんなニーズにも応えられる会社になり、知識も増やして信用度を上げ、地元に根付いた会社にしていきたいですね」
そう話す大塚さんの笑顔は、何よりも今の暮らしの充実を物語っていた。
PROFILE
飯綱町福井団地出身・在住、1987年生まれ。中学生の頃から祖父が立ち上げた大塚工務店の大工仕事を手伝い、18歳で上京。解体業やリフォーム業を経験。25歳で帰郷し、家業の仕事を開始。同時に、地区の消防団や町の青年団、町の商工会や長野県建設労連にも参加し、仲間を増やした。現在は将来の発展を見据え、二級建築士資格取得を目指して勉強中。10歳、3歳、1歳の3児の父。