飯綱町で出会った新しい毎日
重松弘毅さん
「最初は10年ほど暮らしてみて、その後は妻の実家のある高知へ行こうかなんて思っていたのが、気づいたら20年も経ってしまった」と笑う重松弘毅さんは、定年退職を機に、奥さまと二人、飯綱町へ移住してきました。それまでは仕事一筋、日本全国を転勤するサラリーマンをしていたそうです。サラリーマン時代に赴任した長野での思い出が強かったこともあり、いつかこんな場所で暮らしたいと夢を膨らませていた頃、偶然、飯綱町と出会います。「飯綱町の人とたまたま出会って、この町のことを知りました。地域の名前くらいは知っていたけれど、どんな場所かは知らなかった。で、遊びに行ってみたら、のどかな風景が広がるとてもキレイな場所だった。妻と二人でここだって思いましたね。誘ってくれた知人の紹介で、すぐに家も見つかりました」 移住してきた当時からを振り返り、「ここはとにかく楽しい。飯綱町に来てから、それまで経験したことのない物事を味わうようになって、20年経った今も毎日が新鮮」と話します。
80歳とは思えないほど元気な重松さんは、ゴルフやテニス、マンドリンの他にも、山菜採りや登山など、自然の暮らしを満喫しています。そして、重松さんにとって暮らしの柱ともなる農業に出会います。「せっかくなら農薬を使わない野菜を食べたいと思い、有機農業に励んでいます」 重松さんは、独学で勉強しながら、様々な講習会などに参加し、サラリーマン時代に培った営業能力さながら、同じような農業仲間とネットワークを広げました。今では、町内にある3つの農地で、トマトやニンニク、ルバーブなど様々な野菜を栽培しています。重松さんの安心安全な野菜は口コミで広がり、現在では地元のレストランや東京の有名店などにも出荷されるようになっています。また、実家のある高知県にも果樹畑をもち、高知と長野を行き来する生活を楽しんでいます。
「でも飯綱に戻ってくるとやっぱり、雄大な自然の景色に落ち着くんですよね」と、これからも夫婦二人で飯綱の暮らしを楽しんでいきたいと笑顔を見せます。