トップライターはっさく堂さん「子どもたちの笑顔と自然」をテーマにプログラムを提供する丸山清美さん

「子どもたちの笑顔と自然」をテーマにプログラムを提供する丸山清美さん

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今シーズンも大盛況のうちに幕を閉じた「いいづなリゾートスキー場」。絶好のパウダースノーが続いた1月と2月には、子どもたち向けのイベントが開催されました。ここ2年、コロナ禍でイベントの開催がなかったためか、両日ともに大賑わいでした。

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子どもたちに負けないくらい楽しみながら司会をしていたのは、丸山清美さん。イベントを企画し、黒子となって運営を支えた人です。丸山さんは埼玉県川越市出身。学生の頃から子どもと遊ぶのが大好きで、YMCAの野外活動のボランティアをしていたそう。
「キャンプをするたびに、参加した子どもたちの笑顔が心に残って。子どもたちにとっても楽しい経験になると思いますが、私にとっても、忘れられない大切な思い出が増えていくんですよね。それで、いつの間にか『子どもと自然』が私の中のテーマになりました」
医療機関で事務の仕事を始めてからも、キャンプなどのボランティアを続けていた丸山さんでしたが、キャンプ場で見た子どもたちの笑顔が忘れられず、数年後に退職。福島県のキャンプ場の駐在員としてアクティビティのプログラムを提供したり、ニューヨークに短期滞在し、YMCAで在米の日本人の子どもたち向けのキャンプのスタッフとして働いたりしました。

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「夏はキャンプの仕事、ほかはアルバイトをしたりして、紆余曲折しながらでしたけど『子どもと自然』が身近な生活をしていました。楽しい中でも学びがいっぱいあり、とってもいい経験ができたと思います」
そうしているうちに丸山さんは「森のようちえん」に出合いました。森のようちえんは北欧発祥の、自然環境を利用した幼児教育や子育て支援を行うネットワークです。
「最初、横浜の森のようちえんの立ち上げを手伝ったんですが、私は資格を持っていなかったので、20代半ばで大学に入りなおし、保育士の資格を取りました」
教育実習は、日本の森のようちえん発祥の場でもある、飯綱高原の森のようちえんで行い、そのまま就職。当時は長野市に住んでいましたが、30代で旦那さんの出身地である飯綱町に引っ越して、今では3人の子どもを育てながら町内で働いています。

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外遊びが大好きな丸山さんにとって、冬のスキー場も活動のフィールド。毎年シーズンが始まると、「いいづなリゾートスキー場」で家族でスキーを楽しんでいます。コロナ禍前までは、毎週のように小規模のキッズイベントを開催していたそう。
「今年の開催は2回だけということもあり、今までやってきたアクティビティをくっつけて、1回の規模を少し大きくしました。まちのスキー場を盛り上げたいという気持ちもありますが、やっぱり来てくれる子どもたちが楽しんでくれるのが、私にとってのいちばんの喜びです」

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その甲斐あって、当日には予想を大幅に超える参加者が来てくれたそう。中には、東京からわざわざイベントのために来訪した家族連れもいたそうです。
「キッズパークが溢れちゃうくらい子どもでいっぱいで、とても嬉しかったです。景品のお菓子の詰め合わせが足りなくなって、急いでその場で詰めたりもしました(笑)」

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キャンプとスキーのほか、丸山さんは大の登山好きでもあります。グリーンシーズンにはママ友と一緒に「登山班」を結成し、飯縄山や黒姫山、戸隠の一夜山などへ繰り出すそう。
「飯綱町の周辺は自然がいっぱいで、わざわざ遠出しなくても、近所で遊んでもすごくおもしろい。ツクシを摘んだり、ダンゴムシをつかまえたり、子どもたちとそのへんを散歩しているだけで、いろんな発見があるんですよ」
丸山さんの今の生活は、まさに「子どもと自然」とともにあるようです。

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「自然というのは、形が決まっていないですよね。雪の結晶を見ても、一つひとつすべて形が違っています。決まっていないからこそ、想像力を働かせれば、無限にいろんなものができちゃう。それってすごいことですよね。
例えば、大雪のあとの晴れた日の散歩。太陽の光で雪の結晶が眩しく輝くのを見て、子どもたちは『みてみて!ダイヤモンドが木にいっぱいくっついてるー!』とキラキラした目で教えてくれます。また、穴のあいた葉っぱを見つけて『お顔があるー』と葉っぱちゃんとお話したり、葉の形から想像力を働かせて、いろいろな動物やおばけをつくったり、自分自身が変身したりもするんですよ」
自然の中で、子どもたちが「ふしぎ」を発見して、想像力を働かせ、そして感性がより豊かに育っていきます。机の上だけでは気づくことのできない、無限の「ふしぎ」がそこにはあるのです。

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アメリカの生物学者、レイチェル・カーソンが最後の著書「センス・オブ・ワンダー」で綴ったように、子どもたちの世界は驚きと感激に満ち溢れています。そんな子どもたちの感性に共感し、育みながら、自分でも最大限に楽しむことのできる丸山さんの毎日もまた、驚きと感激、そして喜びに満ち溢れていることでしょう。

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