2023年1月24日から25日にかけて全国を襲った強烈寒波。各地で記録的な積雪や最低気温を記録し、水道管凍結や公共交通機関の運休など生活インフラにも影響を及ぼしたので、まだみなさんの記憶にも新しいのではないしょうか。今回は、1月に神奈川県から飯綱町に地域おこし協力隊として移住してきた私が、この強烈寒波で受けた雪国の洗礼!? をレポートしたいと思います。
栃木県出身で、これまで雪国で生活したことがない私が移住してきたのは1月初旬頃。今年の飯綱町は、例年より雪が少なかったようで、町役場の職員さんやご近所さんから「今年は少ないよ~」「良いタイミングで引っ越してきたね~」と言われていました。
そんななか迎えた10年に1度の強烈寒波。町役場周辺は24日の昼過ぎ頃から雪が降り始め、あっという間に身の危険を感じるほどの積雪量に。慣れない雪道運転も危ないので、いつもより早めの午後3時頃に帰宅することになったのですが、役場を出発したときには、ほぼ吹雪。ホワイトアウトして、前が見えない状況での運転は、正直、とても怖かったです。しかも本格的な雪道の運転はほぼ初めて。夏の雪国に出かけたときに見かけて「これって本当に意味あるのか?」なんて思っていた、道端の赤と白のポールと、自家用車の四駆のありがたみを痛感して、何とか自宅に辿り着きました。
そしてその夜、まさに「降っては、降っては、ずんずん積もる」なか、「ゴー」という音とともに家の前に現れたのが、初めて見る町の除雪車でした。暗闇のなか、オレンジ色のライトを灯しながらやってきた除雪車を窓から見た私は、「キタ―――――!!」と年甲斐もなく大騒ぎ。雪山で遭難して、待っていた助けが来たかのような、大げさにもそんな気分になりました。
翌朝、恐る恐る外に出ると、地面から4段ほどある玄関までの階段は雪に埋もれ、スロープ状に。自家用車2台は、雪に埋もれていました。夫に車を掻き出してもらい、いざ出勤。再び早朝に来てくれた町の除雪車のおかげで前日ほどの怖さはなく運転することができ、無事、町役場に辿り着きました。むしろ道中、雪の積もったリンゴ畑が広がる飯綱町特有の雪景色に、幼い頃、スキー場に向かうときに感じたワクワクした気持ちを思い出しました。
こんな感じで雪国の洗礼!?を受けたわけですが、町内の雪の状況は、年によっても違うそうです。また、その日の天気によって、溶けてシャーベット状になったり、冷えて凍ったり、毎日、刻々と変わります。都度、その状況に対応しなければならない大変さはありますが、同時に、雪景色一つとっても、代わる代わるさまざまな顔を見せる町の風景は見ものです。少なくとも私は、その町の風景に移住早々、心打たれました。雪の飯綱町、好きになりました。