トップいいいいいいづなマガジン小林一茶はYouTuber? 「iラーニング」で目指せ!飯綱の歴史博士

小林一茶はYouTuber? 「iラーニング」で目指せ!飯綱の歴史博士

「俳人小林一茶は農家に生まれましたが、土に触れることをせずに文芸で生活をした人です。当時の農村では考えられないような特異なさまは、現在で例えるなら田舎に突如現れたYouTuberのようなものですね」

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一茶がユーチューバー!?
こんな風に話してくださったのは、いいづな歴史ふれあい館の学芸員 小山丈夫さんです。

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飯綱町のお隣、信濃町の柏原で生まれた小林一茶は江戸時代を代表する俳人です。

やせ蛙まけるな一茶これにあり

ユニークで庶民らしい表現は一茶調と呼ばれ親しまれています。ファンが多く、今では信濃町のPRキャラクター「一茶さん」としても活躍していますが、江戸から故郷に帰った時は弟との遺産相続争いで大変だったそうです。

心からしなのの雪に降られけり

この句は、憂鬱な思いを飯綱町赤塩の友人宅で詠んだものです。

農民として努力して、家の財産を増やしていた弟やその周りの人たちにとって、一茶は「ああいう大人になってはダメよ」と子どもに言い聞かせるような「変な人」扱いだったのでしょう。
居心地の悪い実家から少し離れた飯綱町には、一茶にまつわる逸話がいくつか残っています。

そんな「俳人一茶と飯綱町の人々」をはじめ、飯綱町の昔話をマンガでわかりやすく紹介している「まんが 飯綱今昔物語」が、2020年12月1日に販売されました。
飯綱町の広報誌「いいづな通信」の連載として始まり、原作を前出の小山さん、作画を飯綱町在住の漫画家小林浩道さんが担当。14年間にわたって飯綱町の歴史や伝説などを紹介してきました。今回発行された冊子には、全173話のうち連載物の16のものがたり(118話分)がまとめられてあるそうです。

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目次
1,高坂林檎ものがたり
2,飯縄三郎天狗登場!
3,芋川氏の活躍
4,戦国佐久間兄弟
5,加賀百万石と北国街道
6,用水の神様-野田喜左衛門
7,俳人一茶と飯綱町の人々
8,善光寺大地震
9,街道と宿場
10,村を支えたかじやたち
11,プロジェクト赤塩焼き復活
12,オオヤマザクラと地蔵首伝説
13,電気ことはじめ
14,視覚障害者教育の父・花岡初太郎
15,丹霞郷と果樹栽培のさきがけ
16,参議院と小林次郎

「広報の連載は、毎月締め切りに追われて大変でした。173話で筆を折ったのですが、書籍化されたのはとてもうれしいですね」と小山さん。今回盛り込めなかった読み切りの55話も、ぜひ冊子にしてほしいところです。

そもそもは、別の取材で訪問したのに、いつの間にか話は逸れて、江戸初期の東高原のお話に。
当時の稲作は、山野や畔などに生える草木を刈り取ってきて、田畑に敷き込んで地中で腐らせることで堆肥とする、刈敷農業でした。だから草がとても大切でした!
霊仙寺山周辺(現飯綱東高原)は湿地帯の草原で、入会山(いりあいやま)として95ケ村が共有していました。入会地(いりあいち)とは村や部落などの村落共同体で総有した土地です。長野市北部の95もの村々から、人々が肥料やまぐさを調達するために通ってきたのです。きちんと作法も決まっていて、ここは木を植えてはいけない場所だったのです。

ちなみに三水地区は、この95ケ村に入っていません。斑尾山の入会に属していたのです。
霊仙寺山南側の飯縄山一帯は、飯縄権現信仰の総本山、飯縄神社の領地です。逆に、草を採ってはいけない場所でした。現在ここが長野市と飯綱町の境界線になっています。歴史の足跡が見えてきますね。

ああ、おもしろい! お話を聞いていると、当時の情景が脳裏にありありと浮かんできます。
いいづな歴史ふれあい館に小山さんを訪ねてお話を聞いていると、いつの間にかタイムマシーンに乗っていました(笑)。

なんと今、飯綱町の歴史を学ぶチャンスなのをご存知ですか?
飯綱今昔物語をテキストとして活用し、地域住民が飯綱町の歴史や観光名所などを総合的に学ぶ学習会が実施できます。その名も「i(アイ)ラーニング」。
iラーニングのiは、iizunaの頭文字なんです! 町のことがまんがを教材に学べるのなら、読みやすくて嬉しいですね。飯綱今昔物語に収まりきらないお話も聞けますよ。
おらほの町の歴史博士を目指しませんか!

iラーニングお問合せ:役場企画課 026-253-2511

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