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トップライターはっさく堂さん飯綱町のつくり手たちの商品が、垣根を超えてブランド化! 飯綱町発「りんご工藝社」が誕生
トップいいいいいいづなマガジン飯綱町のつくり手たちの商品が、垣根を超えてブランド化! 飯綱町発「りんご工藝社」が誕生

飯綱町のつくり手たちの商品が、垣根を超えてブランド化! 飯綱町発「りんご工藝社」が誕生

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2019年11月1日、東京・渋谷エリアの新しいランドマークとなる「渋谷スクランブルスクエア」がグランドオープンしました。11階に入居するのは、“日本の工芸の入り口”をコンセプトに掲げる「中川政七商店」。同社において過去最大となる規模の店舗スペースに並べられているのは、全国各地の800を超えるつくり手とともに生まれた約4000点の商品です。繊細に表現された色合いや質感の工芸品が並んでいるのを見ているだけで、日本の手仕事のすばらしさを改めて実感します。

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そんな日本が誇るクラフトと肩を並べてディスプレイされているのは、「信州・飯綱」のラベルが貼られた「りんご工藝社」の商品たちです。
「りんご工藝社とは、今年創立したばかりの、飯綱町のまちづくり会社『株式会社カンマッセいいづな』がつくった地域ブランドです」
そう話すのは、りんご工藝社を立ち上げた福田恵美さん。
「地元の農家さんやつくり手さんたちと一緒になって、飯綱町の素材を使い、美味しいうえに安心して食べられるお菓子や加工品をお届けしたいと考えています。つまり、りんご工藝社とは、飯綱町に根ざした会社や店が屋号の垣根を超えて生み出した、地域ブランドなんです」

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福田さんは地域おこし協力隊として、2019年1月から飯綱町と東京の二拠点生活をしています。閉校となった小学校を活用してまちづくり(町の活性化)を行うカンマッセいいづなの運営がミッションです。
「町の活性化を考えたとき、地域商社機能があってもいいと考えました」という福田さんは、2019年1月から、自主的に中川政七商店の「経営とブランディング講座」を受講。この講座では、中川政七会長による著書「経営とデザインの幸せな関係」を元に、半年にわたって経営からものづくり、流通・コミュニケーションの設計まで、実践的に学ぶことができます。福田さんは、自分が関わっている「飯綱町の地域商社」を受講のテーマに選定することにしました。
「同じ講座を受講した株式会社GoodTheWhatのデザイナー榊原美保さん、デザイン会社Takram(タクラム)の高橋杏子さんとチームを組み、会社やブランドの志、強み、商品の肝など、議論を重ねながらコンセプトを作り込みました。試行錯誤し、なかなか大変な工程でしたが、とても有意義な時間となりました」

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なかでも悩んだのはブランドのネーミングだったそうです。飯綱町のシンボルであるリンゴと、丁寧なものづくりをしている町の人たちを何度も思い浮かべているうちに、「りんごクラフトマン」というイメージが浮かんだ、と福田さん。
「そこから生まれたのが『りんご工藝社』という名前です。ちょっと懐かしくて、手作り感や真面目なものづくりの姿勢が感じられる工房の雰囲気を、榊原さんが少しかすれた文字とイラストでデザインしてくれました。ひと目見て、ブランドのコンセプトまでわかるような、とてもすばらしいロゴになると感じました」

6月には、講座の集大成として、中川会長の前でプレゼンテーションが行われました。福田さんのテーマは高評価を得ることができ、さらに中川会長からのフィードバックでは、なんと、「中川政七商店でも取り扱いたい」とのお言葉が!
こうしてりんご工藝社は、デビューと同時に大手の取引先を得ることができたのです。

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この時点では、もちろん商品はありません。しかし、りんご工藝社が実際に動き出すとなると、オリジナルの商品が必要となります。
「当初は2020年1月からの販売予定だったのですが、11月にオープンする渋谷スクランブルスクエアの新店舗に間に合うなら並べるよ、とのお話をいただいてしまい(笑)。プレゼンが終わってホッとしたのも束の間、ここから急ピッチで商品開発が始まりました」

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11月の販売に間に合わせるには、遅くとも8月末までには商品が形になっていなければなりません。福田さんは、飯綱町のお菓子のつくり手を訪ね、オリジナル商品の製造をお願いしました。最初は半信半疑だったつくり手たちも、福田さんと飯綱町の素材を使ったお菓子作りや大切にしたいこと、美味しいものを届けたいという思いを話し合っていくうちに、このプロジェクトに乗ってみよう!という気持ちになっていったと言います。

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「お盆の忙しいときにも最後の変更をかけてもらうなど、本当にお世話になりました。なんとかギリギリの8月20日過ぎに商品が完成したと思ったら、次はパッケージの開発と、この夏は、怒涛の日々が続きましたね」

飯綱町は、人口1万人ほどの小さな町。しかし、全国のリンゴの1%を生産する、知る人ぞ知るリンゴの里でもあります。町の多くのリンゴ畑は、標高500〜600mの寒暖差が大きな地域に広がり、その気象条件が美味しい果実を育ててくれます。

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そんなリンゴですが、大きすぎる、小さすぎる、傷があるなど、規格外のものは流通しにくくなってしまいます。「はね出し」とも呼ばれる規格外品は、生産量の3割から4割になることもあるそうです。
「知る人ぞ知る、ではなく、りんご工藝社を通して、飯綱町のリンゴの知名度と評価を上げたいと考えています。それと同時に、はね出しリンゴを活用して商品を生産することにより、農家の収入アップがねらいです。生食用リンゴではなくはね出しを使うので、お菓子と加工品なんです」
地域の産業にフォーカスして、加工品をデザインし直すことにより課題を解決し、さらには日本全国に飯綱町のファンを増やしていく。「りんご工藝社」の挑戦は、まだ始まったばかりです。

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