トップいいいいいいづなマガジン山上亮さん「からだで遊び、からだに学ぶ。ボディワーク『触れる』」

山上亮さん「からだで遊び、からだに学ぶ。ボディワーク『触れる』」

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山上亮さん。作務衣に坊主頭、柔らかい笑顔。年に4回、飯綱町に通いつづけて十余年。さて、この方の職業は何でしょう?
お寺のお坊さん……ではありません。
名古屋にある某短大の2019年度の入試問題にも、山上さんが執筆した文章が取り上げられ、「筆者は何に関わる仕事をしていると考えられるか」という問題が出たそうです。
正解は「整体ボディワーカー」。野口整体とシュタイナー思想の観点から、ひとが元気に暮らしていける身体技法と生活様式を研究している方です。

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2019年6月、りんごパークセンターで行われた山上さんの講座「からだで遊び、からだに学ぶ。ボディワーク『触れる』」に参加してきました。
まず、山上さんが提唱する「ほどよく緩んでいるけれどもきちんと軸がある体」とはどういう状態なのか、最近注目されている、自発的な能動態と受身である受動態の間、「中動態」という哲学の概念で説明がありました。
その後、「では実際に動いていきましょう」とワークがスタート。まずは脱力して左右に揺れます。前後に揺れ、斜めに揺れ、体をねじってゆらゆら。無意識に抜けなくなっている緊張に気づいてほぐすワークです。ワカメのようにゆらゆら。10分以上ゆらゆらしたでしょうか、体がジンジンしてきます。哲学というと、ちょっと難しそうですが、動きは単純。頭も空っぽにします。ただ、本当に緊張しないで緩むのは難しいものです。

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「体を感じる。状態を感じる。目を閉じて内側から自分自身を感じる。「この感覚が『私』なのだと、まずは体感してみてください」。
次のワークは二人一組で、心に大きく響いた出来事を思い描きながら体を動かします。「心身一如」、すなわち身体と精神は一体であるという仏教の考え方からその両方にアプローチします。そして違和感のある部位を相手に「愉気(ゆき)」してもらいます。

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愉気というのは手を当てて、そこから気を通していくこと。言葉は難しいですが、こっている、張っていると思うところに相手の手を当ててもらい、じっとしているだけです。それだけなのに、あら不思議、手を当ててもらっているところがじーんと温まって、血流が良くなるように感じます。もちろん感じ方はひとそれぞれ。愉気してくれているその手に「いま、自分は何て声をかけてほしいか?」と考えて、実際にその言葉をかけてもらうということもしました。潜在意識に響くのだそうです。
2時間の講座が終わるころには、首のこりはすっきりしました。力が抜けて頭がぼーっとします。体が軽くなり、フワフワするような感覚です。

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飯綱町での山上さんの講座にずっと通っている渡辺祥子さんは、長野市でも講座を開いてほしいと、7年前に「にっこり育児の会」を立ち上げました。今では、飯綱町の講座の翌日に長野市城山でも開催するのが恒例となっています。
「山上先生のワークは、毎回体の芯まで緩むので、細胞一つ一つが喜んでいるような感覚になれます」と、渡辺さん。10年通い続けたところ、見える景色が変わったそうです。「子ども、夫、高齢の母との生活の中で、毎日くたくたにならずにバランス良く生活できるようになれたと実感しています」

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慌ただしい日常の中で、じっくり自分自身と向き合う、自分の体を感じる時間を作るのは難しいことかもしれません。「向き合い方がわからない」という人もいるでしょう。
そんなときは、飯綱町のりんごが大好きで、季節ごとに飯綱町を訪れるのを楽しみにしているという山上亮さんの講座に参加してみてはいかがでしょう。次回は2019年9月2日(月)に飯綱町で、9月3日(火)に長野市で講座が開かれる予定です。

 

お問い合わせは にっこり育児の会まで。

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