1年で最も寒い2月に氷上でじっとしている…。そんな苦行のような状況にも関わらず、なんだか楽しいレジャー。それが氷上のワカサギ釣りです!
ということで、1月25日、今年も霊仙寺湖の冬の風物詩、ワカサギ釣りが解禁されました。白銀の飯綱山を一望できる絶好の釣り場です。
…ということで、解禁日翌日のワカサギ釣りの様子をお伝えします!
この日は5時に到着したというのに(しかも大寒波がやってきて悪天候だというのに)、朝6時からの開場に向けて湖畔は相変わらずの大行列!
ちなみに、初心者はこの解禁直後が狙いめ。解禁日は湖の中のワカサギが最も多いため、釣れる確率も高いのです。
そして、霊仙寺湖のような小さい湖では日が経つにつれどんどん魚の数が減っていきます…。
受付で入漁料(800円)を払い、凍った湖上へ。
受付では、釣り竿(仕掛け・エサとセットで2,500円)やエサである紅サシ(300円)の購入、ハサミ、網杓子(網状のおたま)などのレンタル(各100円)も可能です。
ちなみに、網杓子は穴の中の雪や氷を取り除くために使い、ハサミは紅サシを半分に切るために使います。
氷に穴を開けるドリルがない場合は、300円で係の人に開けてもらうこともできます。
ほか、受付では豚汁などの軽食やホットドリンク、アルコールの販売もあります。
さて、第一のポイントは場所取り。湖の中心部がよく釣れるとのことで、より入り口から奥側のロープ際を多くの人が狙っています。
また、釣る時間もポイント。
ワカサギに限らず魚の食事時間は早朝と夕方で、6時の開場直後の時間帯が最も活発になります。日が昇ると湖底でじっとしてしまうことが多いそう。
そこで、周囲のツワモノの動きも察知しながらいち早く自分の釣り場を見つけて穴を開け、素早く準備をして釣り始めるのが大切なのです。
これまでの経験からして、8〜9時になると不思議なほど、パタッとワカサギが当たらなくなります。
ということで、早速、ワカサギ釣りスタート。
一般的にワカサギの遊泳層は湖底近くといわれますが、霊仙寺湖は水深が最深部でも6mと比較的浅いので(おかげで初心者でも簡単な竿で釣りやすいのです)表層付近で釣れることもあります。
どの辺にエサを仕掛けるか(釣り用語で「タナを合わせるか」)も探りながら釣っていきます。
釣り方の基本は、竿の穂先をかすかに数回上下してエサを揺さぶり、ワカサギの興味を引くこと。
穂先の先端部がピクピクッとわずかに動く微妙な変化が見られたら、一気に引き上げるとワカサギが…!
この、小さなアタリをとらえた時の喜びはひとしおで、これこそがワカサギ釣りの醍醐味なんです!
ちなみに、前評判によると今年の霊仙寺湖はなかなか渋い(釣れない)ながらも、ワカサギのサイズは上々とのことで、実際、いくつもの立派なワカサギが釣れました。
元気がよすぎるせいか、何度も引き上げる際に氷の底にワカサギが突っかかってしまったほど。
なお、ワカサギは群れで回遊するため、釣れる時もあれば全く釣れない時もあります。釣れる時は一気に釣れるので、そのタイミングを見定めることも重要。
ただし、釣れない場合も、友だちと出かけたらおしゃべりの楽しい時間になりますし、周りの釣り人たちの釣果を見たり、道具を眺めるだけでも楽しめます。
他の釣り人にもお話しを伺いました。
3人組のグループでしたが、どうやら2人組の男性と1人できていた女性が合流したようで、お互いにほかの湖の情報交換などで盛り上がっていました。
ちなみに男性の1人は深夜1時に東京を出発して霊仙寺湖にやってきたのだとか! ワカサギ釣り好きのパワー、おそるべし!
もちろん家族づれも多く、子どもたちは雪遊びをしながら大盛り上がり。みんなそれぞれ自由に遊びどころを見つけて楽しめるのもワカサギ釣りの魅力です!
唯一の難点と言えば、やはり寒さでしょうか…。
というのも、ワカサギ釣りは基本、素手。
針にエサをつけるのは非常に繊細なので手袋なんてしていられず、そもそも手袋をしていたら針が引っかかってしまうからです。
おかげで、日常生活ではなかなか味わえない極寒を体感できるうえ、強烈な手の生臭さも経験できます(洗ってもなかなか落ちない)。
ただ、日常ではなかなか味わうことができないこの経験は、終わってみると良い思い出になるものです。
最後にうんちくを。
なぜ、冬にワカサギを釣るのか?
それはワカサギが冬から春の産卵期に向けて成長するからです。脂の乗ったワカサギを釣るベストタイミングこそが冬! ということで、県外からもファンが訪れる霊仙寺湖のワカサギ釣り、一度は体験してみませんか。