トップライターイイヅナマスオさんすごい!ご近所さんを紹介するシリーズ~「ブレイブウォリアーズ」のロゴを作ったデザイナー山崎まほさん

すごい!ご近所さんを紹介するシリーズ~「ブレイブウォリアーズ」のロゴを作ったデザイナー山崎まほさん

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今回ご紹介するすごい方は、プロバスケットボールチーム「信州ブレイブウォリアーズ」のロゴをデザインした、ORB DESIGNの山崎まほさんです。バスケの試合を観戦したことがない人でも、侍のような力強さを感じさせるこのロゴを、どこかで目にしたことがあるのではないでしょうか。

信州ブレイブウォリアーズのロゴ誕生秘話

ブレイブウォリアーズのロゴは、2011年に山崎さんがデザイン事務所を独立する前に制作した作品で、公募で見事に選ばれたもの。山崎さんは、学生時代からバスケに打ち込み、社会人になった今も続ける“バスケ女子”。ブレイブウォリアーズが発足する前に立ち上がった「長野にプロバスケットボールチームを作ろう」という活動にも参加していたため、絶対に獲りたい案件だったと振り返ります。「1か月以上、めっちゃ考えて完成させた」というロゴデザインは、今も代表作のひとつになっています。  
“長野県(信州)は日本アルプスに囲まれ、その壮大な自然が象徴的であり、特にシーズン中にあたる冬期の雪山は絶景です。 その雪山と、月の二つが一緒になり、Brave Warriors(ブレイブウォリアーズ)の由来である「勇士」を想像させる兜に表現しました。SHINSHUを山頂におき、県民が誇りを持てるチームになるように、てっぺん(山頂)を目指す力強さや、凛とした姿も表現しました。” 
(信州ブレイブウォリアーズ公式サイトより)

一見無関係に見える月は、「チームの活動地域の千曲市・姨捨の棚田にのぼる月『田毎の月』が日本百名月に選ばれており、その要素を盛り込んだ」とのこと。さすがの着眼点です。
y2.png山崎さんは長野県飯田市出身。6年ほど前に長野市から飯綱町へ引っ越してきました。当時ご主人が勤務していた信濃町周辺で戸建てを探していたところ、飯綱町だけどと、たまたま紹介されたのが、現在、夫と子ども二人の4人で暮らす物件でした。誰も知り合いのいない土地で暮らすことに不安もあったものの、長野市からは少し離れるけど遠すぎない“ちょうど良い田舎”の環境がすぐに気に入ったとのことです。

かつてはデザイン事務所に勤務していましたが、思い切って独立して、今年で9年目。地方で個人事務所を構えることには、案件の獲得チャンスや相談できる仲間が少ないなど、デメリットもあるため、会社を離れることには正直、不安があったそうです。それでも、自然の中で子育てができる環境を優先し、現在は子育てと仕事を両立させて奮闘しています。自宅で子どもの面倒を見ながら仕事をするスタイルは、多くの仕事をする女性が憧れる姿ではないでしょうか。

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飯綱町に広がる山崎さんのデザイン

ブレイブウォリアーズのロゴをつくったことをきっかけに、ロゴづくりの楽しさを知ったと話す山崎さん。独立後に舞い込む仕事は、ロゴの制作依頼が多いそうです。もちろんロゴ以外にも、名刺からチラシ、ポスター、パッケージ、ホームページなど、「依頼いただければデザインに関わるものはなんでも対応します」と山崎さん。特にロゴとトータルで雰囲気をそろえた制作物は、依頼主に好評だそうです。
依頼主は、自治体から企業、個人事業主までさまざま。飯綱町内でも「みつどんのお家」のロゴやリニューアルした「いいづな歴史ふれあい館」のチケットなど、公開・非公開を含め10件以上の制作実績があります。町内で見かけるデザインは、実は山崎さんが手がけたものもしれませんよ。
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 @ORBDESIGN20インスタグラムより


制作のこだわり

ロゴは、起業や新規事業の立ち上げ時に制作することが多いため、大切なスタートに関われることにやりがいを感じていると山崎さん。納品時にはいつも、「作ったロゴが知名度アップに貢献できますように。そして末永く使ってもらえますように」と心から応援してしまうのだとか。

ロゴは企業やお店の言わば「顔」。普段の暮らしのなかでも、看板・名刺・チラシに統一性がなくバラバラに見えてしまうお店や企業を見かけると、「同じ会社なのに統一感がなくてもったいない」と残念に感じてしまうとのこと。その思いから、「プロとして責任を持ち、依頼主が安心して長く大切にできるデザインをお届けしたいと思って制作しています」と山崎さん。

山崎さんにしかできないスタイルで勝負

ロゴ制作にかかる費用の相場は、5,000円程度から50万円以上になるケースもあります。しかし最近ではAIを使えば誰でも無料で瞬時に作れてしまうため、AIに仕事を奪われてしまうのではと危惧されています。それに対して山崎さんは「AIには負けたくないです」ときっぱり答えてくれました。山崎さんが得意とするのは、手描きの風合いを活かしたデザイン。
依頼主の会社やお店は世界にひとつしかない存在だからこそ、どの案件でも常に目指すのは「世界にひとつしかない、私にしか作れない作品です」と山崎さん。AIが世の中にある既存データをもとに生成するのに対し、山崎さんの作品は依頼主の思いを込めた一点物。そこにデザイナーがゼロから生み出すことの価値があるのだと言えますね。

複数案から選んでもらう

ロゴの制作期間は基本的に2〜3週間ほど。複数案を提出して依頼主に選んでもらうというスタイルです。複数案を考える理由は、「まだ想像もできていない依頼主の想像を超えるため」とのこと。複数の違ったデザインを提示することによって、依頼主には「どれにしようかな」とわくわくしながら選ぶ過程を楽しんでもらい、満足につなげたいという思いがあるそうです。
渾身の1案にしぼりこんだり、「自分のデザインといえばこれ」とデザイナーのカラーを押し出したりする人もいますが、山崎さんは依頼主にとって最適なデザインであることを大切にしていると語ります。
実際に、山崎さんの作品は、かわいらしいものからクールなものまでさまざまあり、常に依頼主の目線でデザインを追求している姿勢がうかがえます。制作過程では、すっとアイデアが降りてくることもあれば、なかなか納得のいくアイデアが思いつかないこともあるそうですが、知識や経験、感性をフルに活かして作りあげる過程は「楽しい」と笑顔で話します。「今はブランディングの本を読んで勉強中」と、アップデートを欠かさない姿勢は、さすがプロですね。


デザインをお願いしたいと思ったら

デザインを依頼したいと思っても、誰に依頼したらいいかわからないという人も多いと思います。デザイン制作で多いトラブルは、安いと思ったらデータの使用範囲や使用期限が制限されていたり、著作権やマスターデータが譲渡されなかったりするケースがあります。こうした場合、せっかく作ったデザインが自由に使えず困ったり、思わぬ追加費用がかかったりする可能性もあります。実際にキャラクターデザインをめぐって自治体や企業がもめるニュースも耳にします。安心して使うためには、信頼できる、顔の見える相手にしっかり相談して依頼することが大切です。
※本記事の著作権に関する情報は一般的な説明です。個別の案件については、弁護士等の専門家にご相談ください。

これから起業、開店を考えている方、または既存の商品パッケージの変更を検討している方は、プロに相談に乗ってもらうことで、自分の考えも整理できるかもしれませんよ! ぜひ、山崎さんに気軽に問い合わせてみてくださいね。
 

▶ORB DESIGNへのご相談
@orbdesign20  Instagramのダイレクトメッセージまでお願いします。

▶山崎まほさんの移住者インタビューもご覧ください。

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