町おこしとして自治体PR動画があちこちで作られていますが、飯綱町でも何やら尖ったPR動画を作成していると聞き、取材に行ってきました!
お話の舞台は、飯綱町(いいづなまち)ではなく架空の町「イズナチョウ」。やる気が出なくなるズクナシュールウィルスが蔓延したイズナチョウを救えるのは、音が出ない不思議な太鼓を鳴らせるイズナイザーだけ。
イズナイザーは飯綱町民の中にいる?
ウィルスを出しているズクナシンガーの正体とは?
未来の鍵を握るイズナノミコトとはいったい…?
特撮あり!スピリチュアル要素あり!
飯綱町の名所と伝承を題材にしたミステリアスな物語で、あらすじを聞いているだけでワクワクしてきますね!
霊戦士イズナイザーの予告編
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撮影中の一コマ。飯綱権現太鼓の皆さんも参加しています
寒さに耐えながら撮影しているのはイズナイザー役の野良芸劇さん
スタッフのお子さんがイズナノミコト役!
「飯綱町で映画を撮影するから、エキストラを募集している」というアナウンスを聞き、家族そろって参加しに行ったのがきっかけですが、せっかくなので、制作に関わっている主要メンバーの方々にお話を聞かせてもらいました。
(左から)飯森則裕さん、小林浩道さん、小林倭土(わと)さん、冨岡今朝人さん
台本まで用意され絵コンテもあって本格的!
シナリオは、小林浩道さんと倭土さん親子の共同脚本。浩道さんは高校生のときに自主映画を撮影し、PFFフィルムフェスティバルに入選した経験があるそうです。息子の倭土さんも父の血を受け継ぎ、高校の文化祭で短編動画を撮影するなど着々と経験を積んでいるクリエーターです。今回は予告編動画を制作するほど気合が入っています。
浩道さんによると、「飯綱町のPR動画を撮る構想は3年前にあったけれど、コロナ禍で撮影を断念したんです。コロナが落ち着いた頃に、地域おこし協力隊の飯森則裕さんが映画美術の経験があると知り、今回の企画を持ちかけたんです」。
飯綱町在住でPAとして活躍する冨岡今朝人さんも加わって、3年間温めてきた夢が花開くときがきたと語ってくれました。
飯森さんが作成したジオラマ。前職の経験がバッチリ活かされていますね!
浩道さんが作成したコズクナシン。作品内でどのように使用されるのか気になります!
色鮮やかな流線型の袖が目を引くイズナイザーの衣装は天狗の要素が入っている⁉
修験者をイメージしたイズナイザーの衣装制作を担当したのは、高校生の井澤友貴さん。衣装制作係として文化祭で活躍していた姿を見て、同級生の小林倭土さんが声をかけたのだそうです。友貴さんも倭土さんも、自分の好きなことを学校外でも発揮できる場があることはとても良い経験になりますね。
特別公開! これがイズナイザーのお面です
イズナイザーのお面は、ダンボールアーティストのオダカマサキさんが作成してくださいました。以前、オカダさんの展覧会をアップルミュージアムで開催した際に、館長であった浩道さんが、ちゃっかり制作を依頼していたというから、さすがです! 目の前を通り過ぎるチャンスを決して逃しませんね!
映画制作に取り組めることになった経緯には、こうしたいくつかのポイントがあったそうです。ほかにも、飯綱町まちづくり活動支援事業として、補助金を活用することができたこと。そして飯綱町を拠点に活動する演劇団体「野良芸劇」さんがいたこともポイントの一つです。それぞれスキルを持った頼もしい仲間が集まることができたからこそ、夢の実現に結び付いたのですね。
飯森さん曰く、作品は飯綱町にある資源や伝承をモチーフにしているので、1本まるまる見ると町の観光資源がわかるとのこと。完成した際は上映会を開き、町内デジタルサイネージでも公開を予定しているのだそうです。2月13日放送のラジオ番組「坂ちゃんのずくだせえぶりでい」に宣伝PRのために出演予定とのことなので、興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。これぞまさに、飯綱町民の飯綱町民による飯綱町産映画です。あふれんばかりの飯綱愛にも感動しそうです。公開をお楽しみに!