トップマガジン記事東高原に写真館がオープン! とっておきの家族写真を飯綱町の四季とともに

東高原に写真館がオープン! とっておきの家族写真を飯綱町の四季とともに

豊かな森に囲まれた東高原の別荘地内、霊仙寺湖から国道へ向かう「しらかば大通り」沿いに、いつからか、小さな看板があらわれました。ミントグリーンにペイントされたその看板は、見る人を大通りを逸れた小道へと誘っています。100mほど歩くと、一見ウェアハウスのような雰囲気の、看板と同じ色をした建物に行き着きました。ここが看板に書かれた「こいきや写真館」。森の中の写真スタジオです。

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温かい笑顔で出迎えてくれたのは、鹿児島県出身の福ケ迫(ふくがさこ)俊哉さん、洙雅(すあ)さん夫妻。2022年より飯綱町の住民となったそうです。
俊哉さんは鹿児島県、洙雅さんは大阪府出身。北海道でのリゾートバイトで出会い、それからも2人はスキー場などさまざまな土地でアルバイトをしていました。2016年、結婚のタイミングで須坂市に家を借り、信州に定住することになりました。
「もともと写真が趣味だったのですが、長女が生まれてからは子どもの写真をたくさん撮るようになりました。友人の家族写真も撮ったりしていたら、口コミで依頼されることが増えていって、写真を仕事にできたらいいなというビジョンが生まれました」と、俊哉さんは話します。

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子どもが生まれ、静かなところで生活したいと考えたご夫妻は、北信エリアの別荘地などで物件を探し始めます。
「コロナ禍で移住する人が増えていたこともあって、ちょっといい物件が出るとすぐに売れてしまうという状態でした。この物件はネットで見ていたのですが、古いなと思ってスルーしていました(笑)」
最初はログハウスなどがいいなと思っていたそうですが、あまりに物件が少ないため、「一度、東高原のこの家を見てみるか」と内覧を申し込みました。実際に見てみると、築40年ということで幾分経年劣化はありましたが、建物のベースはしっかりしていそうでした。また残置物もなく、何より建物まわりの自然の雰囲気が良かったそう。
「それでここに決めました。結果として、すごくいい選択でしたね」

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2022年に物件を購入し、仕事を辞めてセルフリノベーションをすることを決意。当初はすべてスケルトンにするのではなく、使えそうな部屋は残すつもりでした。しかし、間取りを考えているうちにどんどんイメージが膨らんで、結局建物の駆体だけ残し、外壁まですべて解体することになったそうです。
「自分たちでやれば安くなると思って、YouTubeのハウツー動画などを見ながら勉強しました。でも思ったより大変で、すぐに大後悔しました(笑)」
居住スペースがなかったため、毎日須坂市から通って2人で作業。薪ストーブを入れる予定はなかったのですが、あまりに寒く、まだ電気も通っていなかったため、ネットで購入したストーブと煙突をDIYで設置したそうです。
「自分たちではできない箇所は、飯綱町の業者の方々へ依頼しました。長崎電気さんや牧野設備さん、山岸板金さんには大変お世話になりました。それで丸1年かけて完成です。セルフリノベーションはもうやりたくないですね(笑)」

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修繕前(左)と修繕後(右)玄関を入ったところのビフォーとアフターを見比べるとかなり大掛かりなDIYだったことがわかります。

写真館は2023年7月から本格始動しました。家族写真や子どもの撮影がメインですが、プロフィール用ポートレートやペット、商品の物撮りなどの依頼も受けているそうです。
「ここに来るまでは霊仙寺湖周辺のことを知らなかったのですが、とても撮影に向いている場所だと思いました。景色がきれいで、山や湖を入れた信州らしい写真も撮れる。それに、桜やあじさい、木々の緑、紅葉など、四季が映り込むのがいいですね」
霊仙寺湖周辺でのロケーション撮影と、自宅2階でのハウススタジオでの撮影をセットにしたプランが好評で、口コミで依頼も増えているそうです。

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自宅2階にはスタジオがあります。誕生日や七五三など、特別な日の撮影にもおすすめです。

実は、洙雅さんは元パティシエ。ハウススタジオには製菓室が併設されており、「スマッシュケーキ」(誕生日を迎える子どもがバースデーケーキを崩しながら食べる、アメリカ発祥のイベント)を撮影に取り入れることができます。華やかなケーキを美味しそうに頬張る赤ちゃんの写真は、家族みんなの宝ものになること間違いなしですね。

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森が見える製菓専用の厨房で、洙雅さんはケーキを焼きます。花束のようなケーキは色のオーダーができるそう。

そのほか、桜や海など季節感のある場所を告知して希望者に集まってもらい、手頃な内容で撮影を行う「撮影会」も行っています。
「これまでは、インスタや口コミで、長野市からのお客さんが中心だったのですが、最近飯綱町の方からの撮影依頼も増えてきました。日本では、家族写真はまだあまり浸透していないかもしれませんが、日常の一コマを切り取るような気軽さで、ぜひ足を運んでほしいと思います」

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洙雅さん手作りのリース。材料はすべて近所で見つけたそうです。


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霊仙寺湖周辺でのロケーション撮影。それぞれの季節の良さが写し込まれています。

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スタジオでの撮影例。スマッシュケーキが楽しそうですね!

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こいきや写真館ホームページ

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こいきや写真館インスタグラム

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