トップライターテラシマユキさんゾウ使いと狩猟の免許をもつ男が飯綱町にやってきた!果たして人の心は射止められるのか

ゾウ使いと狩猟の免許をもつ男が飯綱町にやってきた!果たして人の心は射止められるのか

「若い頃からフラフラしていたので、社会人経験は少ないんですけど、人と違う経験をしてきた分、引き出しは多いと思います。おかげで雑談ネタには困りません」と笑うのは、4月から飯綱町のまちづくり会社、株式会社カンマッセいいづなに入社した、諌山未来雄(イサヤマ ミキオ)さん(30)。01.jpg

三つ子の長男として福岡県に生まれた諌山さんは、なんとも破天荒なプロフィールの持ち主。学生時代はサムライ姿で世界一周を実行したバックパッカー、その後はワーキングホリデーでニュージーランドに滞在、持っている資格はゾウ使いと猟師という、なかなかユニークな経歴をお持ちです。

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ニュージーランドで登山やアウトドアの楽しさに目覚めたことから、自然を求めて長野に移住し、現在は中野市の山の中にある古民家に住んでいます。

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自宅から雲海を眺められるなんて、お殿様ですねぇ(諌山さん撮影)


条件が揃えば雲海が見える、という山の上にある古民家は、下水も通っていなければ街灯もなし。帰りが遅くなると、崖から落ちないように車の運転にも細心の注意が必要なのだとか。

また近くに民家がないので、地域の人と交流するために、集落の行事やお祭りには積極的に参加しているといいます。
「田舎暮らしはスローライフって言うけど、わりとハイスピードに日々が流れていきます」と苦笑いしながらも、「都会で働いていたころは、深夜に帰宅してコンビニ弁当をかっこんで寝るような生活でした。それって果たしてどうなんだろうと疑問を感じて移住したんです。仕事をしても夕方には帰って来て、夕日を眺めて一息つく。そんなことができる今の生活は理想的ですね」と穏やかな表情を見せてくれました。

知らない土地で生活することに迷いや不安はなかったのでしょうかと尋ねると、「だいたいどこでも生きていけると思ってるから…」と、なんともバイタリティ溢れる答えが返ってきました。
さすが、世界を股にかけた男は腹が据わっています。

所持金6円!貧乏バックパッカー時代に培った「生きる力」

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サムライ姿で世界一周を達成


「どこでも生きていける」とさらっと言ってしまえるのは、やはり海外を旅してきた経験からなのでしょう。世界一周で訪れた国は全29か国。「タイから西周りにスタートし、最後の国はアメリカでした。1年間の予定が、お金がなくなって9か月になってしまったんです。いちばん肌に合った国はインドや東アフリカで、アフリカには約5か月間滞在しました」

帰国したとき、財布の中身はたったの6円だったといいます。「気づいたら6円ぽっきりで。シェアハウスで食事を恵んでもらったり、日雇いの仕事をして食いつないだりして、なんとか急場をしのぎました。ギリギリを経験して『足るを知った』というか。どんな状況でも生きて行ける力がついたと思います」と、あっけらかんと語ってくれました。9か月間のバックパッカー生活で、生きる力を培った諌山さん。さらには本人も予想しなかった、今に繋がるスキルを得たと話します。

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「たとえば、海外だと情報を一つ手に入れるのも大変です。アフリカの農村部なんて、行ったことがある人自体ほとんどいないから、ネットで調べても出てこないんです。でも情報がないと下手すると死んじゃうので、情報の取り方、選び方は本当に上手くなりました。ライター業やSNS運用も情報収集が大事なので、当時の経験が役に立っていると思います」
これからは飯綱町でも、情報を集めてアイデアを形にし、発信していきたいと諌山さん。

飯綱町をカッコいい田舎に

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会社では、飯綱町のECサイト「みつどんマルシェ」や、ウェブマガジン「いいいいいいづな」の運営に携わっています。「もっと情報発信に力を入れて、飯綱町の知名度を上げていきたいです。カンマッセのコンセプトでもありますけど、【飯綱町をカッコいい田舎に】して、町外からも人が集まるようなイベントなどもできたらいいですね。カンマッセのメンバーはアクティブな人ばかりなので、いざ何かやるときには皆で良いものが作れると思っています」

‟かっこいい”とは、決して都会のようになるという意味ではなく、多様な考え方を受け入れられるようになることだと諌山さん。さすが世界を股にかけた男、言うことがグローバルです(2回目)。飯綱町に、またまたおもしろい人がやって来ましたね。現在借りている古民家の契約が終わったら、飯綱町に住所を移したいと考えているとか。

「飯綱町って都市部や山など、アクセスがいいですよね。生活しやすいし、自然と利便性のいいとこどりだと思います。これは飯綱町に限ったことではないのですが、せっかくいいものがあるのに、セールスポイントが定まっていない感じですね。もっと町のことを発信して、まずは知ってもらうことが大切だと思います」

もっとチャラチャラしているかと思いきや、しっかりとした考えをお持ちです。
「20代までは思いっきりやりたいことをやってきたので、30歳を迎えたこれからは、しっかりと土台を築いて大好きな長野のために尽力しようと思っています。どうぞよろしくお願いします」

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