地元を知って、発信したい。

外谷淳弥さん(40)

曽祖父から続くりんご農家である外谷さんは、22歳のときに会社を辞め、当時兼業農家だった父親を手伝うようになりました。やがて完全に継いでからは、花の栽培などいろんなことを試したそうです。でも、今はやっぱり、この土地でやるならばりんごだと実感し、再び、りんご栽培に注力し、祖父が残した普通樹りんごに加え、新しい栽培方法や土壌にあった品種を育てています。新しい樹にりんごが実るのはまだ何年も先ですが、飯綱町の土壌や標高、降雨量はりんごに適した土地。外谷さんの圃場がある地域は、町のなかでもひときわ雨が少ないせいか、味に対する評判もよく、さらに新しい栽培方法や町のプレミアムオーナー制度など、さまざまなトライを重ねつつ、お客様の声をダイレクトに聞けることへの期待とともに、品質、技術の向上に努めているそうです。

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「今は新規就農にとっても、いいタイミングだと思います」といくつかの取り組みの紹介と合わせて、外谷さんは言います。
かつて元気な農家さんが多かった頃は、圃場を借りるのも難しく、新規就農者にとっては難しいこともあったそうです。今では高齢化や跡継ぎがいないなどの問題、遊休農地、さらには空き家が増えていることなど、日本中の農村で聞こえてくるさまざまな問題が、外谷さんの暮らす地域でも同様の問題としてあるそうです。しかし、そうした問題は逆に、新規就農へのハードルを下げているのではないか、と。実際に、近所にも移住者の方が空き家を借り、りんご栽培や農業を頑張っておられるそうです。地域の人とも良い関係を気付かれて、外谷さんとも、農業はもちろん、様々な話をされるそうです。

また外谷さんには、他にもやってみたいことがあるそうです。地域には、多くの農村地域でも同様の課題となっている空き家が増えています。そんな空き家を活用して農家民泊ができるような交流拠点ができたら、と考えているそうです。他の地域での生活経験がない外谷さんは、地域の中だけにいてはわからない「この土地の良さ」を知りたい、知って発信することをしていきたいと。20年近いキャリアを持ちつつも、近隣農家の中では若手になる外谷さんは、地域の農業、りんご栽培が継続できる地域であり続けるために、愛すべき故郷のために、夢と希望を持っています。